【マレーシア:Q&A】会計制度について①

皆さん、こんにちは!
東京コンサルティンググループマレーシア拠点の安孫子 悠治です!

いつもブログをお読みいただきありがとうございます。

さて、今回はマレーシアビジネスにおける会計について、Q&A をいくつかお話していこうと思います。

 

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目次

会計のルールを定めている法律はどういうものがありますでしょうか?

会社法第243条において、マレーシア会計基準審議会(MASB:Malaysian Accounting Standards Board) が認めた会計基準に従うものと定めています。なお、マレーシアの会計基準はマレーシア財務報告基準 (MFRS:Malaysian Financial Reporting Standard)、マレーシア非上場企業財務報告基準(MPERS: Malaysian Private Entity Reporting Standards)の 2 種類から適用されます。MFRS は KLSE 上場会社や銀 行・保険等の業種に属する企業に適用が義務付けられます。それ以外の企業は MFRS、MPERS のいずれ かを選択することができます。

 

会計基準の設定主体は何でしょうか?

会社法第 243 条において、マレーシアに登記された法人はマレーシア会計基準審議会(MASB: Malaysian Accounting Standards Board)が認めた会計基準に従い
財務諸表を作成すると定めています。
MASB は 1997 年に発布された財務報告法(Financial Reporting Act 1997)に基づき、設立された機関であり、会計基準の設定や改廃を行っています。
この委員会は政府機関に所属することなく、独立した機関 として設置され、マレーシア中央銀行関係者、証券機関関係者や会計事務所などのメンバーによって構成されています。
なお、会社法は大枠のみを規定する簡潔なものとなっているため、詳細は各種政令や通 達によって変更が行われていく仕組みとなっています。

 

会計基準の変遷について教えてください。

MFRS は国際財務報告基準(IFRS:International Financial Reporting Standards)、MPERS は
中小企業向国際財務報告基準(IFRS for SME:International Financial Reporting Standards for Small and Medium sized Enterprises)に準拠します。

[世界的な IFRS 適用の流れ]
現代において、企業活動のグローバル化が進んでおり、それに伴い国際間の M&A や金融市場取引も増 加の一途を辿っています。
このような状況の中、投資家はより安全でリターンの高い企業に対して投資を行うという希望があります。
そこで、グローバルな視野での企業間の比較可能性を高めるため、会計処理についても全世界的に統一化する動きがみられます。
その中心となっているのが、IFRSです。当初は EU 域内の上場企業に対する会計基準として始まったものでしたが、現在では世界で100カ国以上が導入しており、
日本やアメリカなど優れた理論に基づく自国の会計基準を持った国でも、採用を検討する
ほどになっています。

[マレーシアにおける IFRS の導入]
マレーシアは、アジア諸国の中でも早くから、国際基準の規定を積極的に国内基準に取入れてきた国 の一つです。
2008 年 8 月に、MASB が IFRS の導入を発表し、2011 年 11 月から IFRS を取込んだマレ ーシア会計基準として MFRS が導入されました。

MFRS は、ほぼ IFRS に準拠した財務諸表であり、初めて財務諸表および中間財務諸表を作成する企業は、
MFRS 1 の「最初にマレーシア財務報告基準を採択する際の処理」(First-time adoption of Malaysian Financial Reporting Standards)に従わねばなりません。
MFRSに従うことで、IFRS に準拠した財務諸表が作成されます。

2016 年 1 月 1 日には、従来、上場企業以外が採用していた会計制度である PERS(Private Entities Reporting Standards)が廃止されました。
代わって採用された新会計制度、MPERS は、中小企業向けで はあるが国際会計基準とほぼ同等であり、大企業だけでなく中小企業にも国際基準を適用していくこと により、
国際化へ舵を切っています。

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安孫子 悠治


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