インドにおける取締役について

法務

みなさん、こんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

東京コンサルティングファーム バンガロール支社の古川泰加です。

 

前回はインドの会社を構成している機関のうち、会社秘書役と監査役及び監査委員会についてお話しました。今回は、取締役(取締役会)にフォーカスしていきたいと思います。

 

インドの取締役は会社のステータス(公開会社か非公開会社、払込資本金)によって規定が異なってきます。まず人数ですが、インドの会社法では公開会社では3人以上、非公開会社では2人以上と定められています。取締役は15社を超える会社で兼任することは禁止されています。

 

選任・解任に関しましては、原則として株主総会の普通決議にて選任・解任されます。公開会社の場合、取締役に選任された方は「就任同意書」に署名をしたうえで会社登記局(ROC)に提出する必要があります。また、取締役を変更した際には変更があった日から30日以内にForm32を会社登記局へ報告しなければならない点に注意が必要です。報告を怠ってしまった場合、1日につき500ルピーの罰金が発生する可能性もあります。

 

インドの会社法では、取締役の国籍や居住地に関しての制限はありません。日本人であってもインド法人の取締役に就任することや日本に居住しながらインド法人の取締役に就任することは可能となっています。注意点としましては、銀行などの規制業種のManaging Directorはインド国籍を持つ方でなければなりません。

 

インドの会社法において、公開会社・非公開会社に関係なく必ず取締役会を設置することになります。この取締役会は会社の取締役で構成される機関となっております。また会社のステータスに関係なくすべての会社の取締役会は、原則として最低3か月に1回開催しなければなりません。インドの取締役会は株主総会と異なり、会社の所在地で開催する必要がないため、インド国内の別の場所や日本で開催することも認められています。また、インド会社法において取締役会を承認なしに一定回数以上欠席した場合、そのことが取締役の資格喪失につながってしまうので注意が必要です。

 

スムーズに行うためには事前にある程度準備が必要になるかと思われますので、

ご相談いただければ幸いです。ご不明点ございましたら無料相談もしておりますので

ぜひお問い合わせください。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

Tokyo Consulting Firm Private Limited
東京コンサルティングファーム・バンガロール支社
古川泰加(ふるかわやすか)

※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報を基に、細心の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても情報提供者及び弊社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Private Limited, Tokyo Consulting Firm Human Resources Private Limited)は、一切の責任を負うことはありませんので、ご了承ください。

関連記事

ページ上部へ戻る