関係会社との取引に関する取締役会について

法務

皆様 こんにちは

インドムンバイ駐在員の谷川です。皆様、お元気でお過ごしでしょうか?私は先日食中毒にかかり高熱と下痢でバタンキューでした。雨季によくありがちですが、皆様もお気をつけてくださいね!

 

さて、本日もお客様から寄せられた様々な質問にお答えしていきます。

 

Q: 弊社は親会社である日本本社とのコミッション契約を締結しております。本社との契約書を結ぶ際、特段取締役での決議を行わなかったのですが、インド会社法によると必要と聞きました。。。本当でしょうか??

 

A: インド会社法188条によりますと、以下の関連会社との取引がある場合は取締役会・もしくは一定数の取引量の場合は株主総会での決議も必要とされています。

(a) sale, purchase or supply of any goods or materials;

(b) selling or otherwise disposing of, or buying, property of any kind;

(c) leasing of property of any kind;

(d) availing or rendering of any services;

(e) appointment of any agent for purchase or sale of goods, materials, services or property;

(f) such related party’s appointment to any office or place of profit in the company, its subsidiary company or associate company; and

(g) underwriting the subscription of any securities or derivatives thereof, of the company:

 

ただし、同条項には以下2点の例外があり、どちらかを満たす場合は取締役会での決議は必要ないものとされています。

1. section 188 is not applicable for transactions entered into between a parent company and its subsidiary whose accounts consolidated. – 取引のある親会社とその子会社が連結決算を行っている場合

2.  section 188 is not applicable if such transactions are determined as per arm’s length price. – 独立企業間価格での取引である場合

 

コミッション契約の場合は(d)にあたりますが、通常、このようなコミッション取引は独立企業間価格によって算定され、移転価格証明書にその説明が記載されているかと思います。この場合、特段取締役会での決議は必要ないものかと考えます。

 

今週は以上となります。

最後までお読み頂きありがとうございました。

 

東京コンサルティングファーム

谷川 千裕

 

 

Tokyo Consulting Firm Private Limited

ムンバイ駐在員

谷川 千裕(たにがわ ちひろ)

TEL: +91 7678007312 / E-MAIL: tanigawa.chihiro@tokyoconsultinggroup.com

 

 

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