インドでも日本と同様に、労働者への強制労働の禁止や、児童や女性などへの就業にかかる保護について規定した法律があります。主な法律としては、以下の2つが挙げられます。
(a)1976年拘束労働制度(廃止)法“Bonded Labour System (Abolition) Act,1976”International Labor Organization(以下ILOとする)で定められた強制労働条約(29号)に基づき、処罰等の強制力をもって、または労働者自らの意思を持たずに労働させることを禁止する法律です。 日本の労働基準法5条に定められた強制労働の禁止と同じ趣旨を持ちます。
(b)1986年児童労働(禁止および規制)法“Child Labour (Prohibition and Regulation Act, 1986)ILOの138号条約(就業最低年齢)と、児童の労働環境について規定した182号に基づき、児童の就業制限や労働環境の改善について定めています。日本の労働基準法6章(56条―64条)に定められた年少者についての就業制限、労働環境の改善と同じ趣旨を持ちます。