皆さん、こんにちは。
今週は先週に引き続き、ECBローンについて触れたいと思います。
それでは・・・
【資金使途制限】
従来、ECBローンの資金使途は設備資金使途に限られており、運転資金目的での利用は認められていませんでした。しかし、2013年9月4日の通達によって、一定の要件を満たすことで、運転資金目的での利用が認められるようになりました。一定の要件とは以下の3要件をすべて満たす必要があります。
(1)インド国外に居住している貸付人が借入人の株式を25%以上保有している
(2)グループ会社への又貸しの禁止などECBの定める禁止事項に抵触しない
(3)ECBの最低平均貸出期間の平均残存期間は7年以上で、返済はそれ以降に行う
【ECBの貸主の資格】
ECBの貸主が間接保有をしている株主やその他関連法人の場合には、上記運転資金目的による投資を行うことができず、従来通り設備投資目的に限定されています。
【ECBの報告義務】
インド準備銀行(RBI)に対してインド勅使会計士による証明を毎月提出する必要があります。
自動認可ルートの場合、RBIの事前審査は不要ですが、LRN(Loan Registration Number)を取得する必要があります。実務的にコンサル会社や会計士事務所に依頼することになるので、毎月の報告義務に係るサービスフィーなども事前に加味した上で、総合的に資金注入手段を検討した方がよいでしょう。
【その他】
下記のRBIのサイトよりECB規定をご確認いただけます。
https://www.rbi.org.in/Scripts/BS_ViewMasDirections.aspx?id=10204#C29
Tokyo Consulting Firm Private Limited
チェンナイマネージャー
中村 匠吾(なかむら しょうご)
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