関税について

税務

Tokyo Consulting Firm Private Limited

デリー統括マネージャー

中村 匠吾(なかむら しょうご)

TEL: +91 9599458263 / E-MAIL: nakamura.shogo@tokyoconsultinggroup.com

 

皆さん、こんにちは。

 

 

今週も皆様から寄せられたご質問についてお答えしていきます。

では早速・・・

 

Q: 

日本親会社から商品を輸入しようと考えていますが、その際の関税額はどのように査定されるのでしょうか。

 

A: 

インドでは3種類の関税が段階的に課税されます。

その3種類の関税とは下記です。

 

・BCD (基本関税:Basic Custom Duty)

・AD/CVD (追加関税:Additional Duty / 相殺関税:Countervailing Duty)

・SAD (特別追加関税:Special Additional Duty)

 

まず、海外からインドへ輸入される製品の評価額(Assessed Value)に対して関税が課税されますが、

その評価額の基礎となるのがCIF(Cost, Insurance and Freight)価格となり、FOB(Free on Board)価格、運賃、保険料から成ります。このCIF価格に1%を乗じて計算される荷揚げ料(Landing Charge)を加算した額が製品評価額となります。

 

【BCD】

 上記の評価額にBCDが課税されます。税率はHSコード(品目ごとに関税率が定めれられている)によって0~10%と決まっています。ただし、一般的には10%となっているようです。

 

【AD/CVD】

 これは輸入品評価額+BCDをベースに賦課され、税率は物品税と同じく12%です。

なぜ、物品税と同じ税率なのかというと、そもそも輸入物品と国内製造品との課税の公平を図るために定められた税金だからです。インド国内で製品を製造すると物品税が課されますが、輸入品には物品税が課税されないとなると課税上の負担に差が生じますよね。これを是正しようとの意図で導入されました。

 

【SAD】

 輸入商品評価額+基本関税+追加関税をベースに4%が賦課されます。これは国内製造品に課税される販売税や付加価値税等の役割をもって、インド国産品を保護する狙いがあります。

 

 

 

今週は以上です。来週はケーススタディで関税額が実際にいくらになるのか計算してみましょう。

 

 

東京コンサルティングファーム

中村 匠吾

 

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