~インドの給与構成について~

労務

Tokyo Consulting Firm Private Limited

チェンナイマネージャー

中村 匠吾(なかむら しょうご)

TEL: +91 9599458263 / E-MAIL: nakamura.shogo@tokyoconsultinggroup.com

 

皆さん、こんにちは。チェンナイの中村です。

今週と来週はインドの給与について触れたいと思います。

今週はインドにおける給与の考え方、Gross Salaryの構成要素を詳述していきたいと思います。

ではさっそく・・・

 

7月は個人所得税の確定申告があり、給与明細に目を通す方も多かったのではないでしょうか。

この給与明細ですが、日本本社とインド法人の明細は記載内容(給与構成)が異なっています。

インドの給与に対する考え方は、給与総支給額だけではなく、社員に関するコストでみますが、

これを CTC(Cost To Company)といいます。日本ではあまり聞かない言葉ですね。

 

そしてこのCTCは給与総支給額(Gross Salary)、一時金(ボーナスなど)、会社負担分(社会保険料)

の3種類に分類することが出来ます。

 

日本における給与が、基本給と各種手当の決定後に、社会保険の等級が決定される形で、

本人の受取額が決まる積み上げ方式なのに対して、インドでは会社側が先に従業員に1年間支払う金額を決定し、

そこから各種手当やPFなどを差し引きした後、最終的に基本給が決定します。

 

日本では、手当が増えると受取額が増えますが、インドでは手当を増やしても、基本給や特別手当を減らすこと

がある為、受取額は変わらないという事になります。日本人感覚からは理解が難しい点ですね。

 

次は Gross Salary 内の構成についてです。インドではGross Salary内がある程度固定化されています。

固定化とは、固定率と固定額に分かれます。例えば、基本給(Basic Salary)や家賃補助(HRA:House Rent

Allowance)は固定率を用い、また医療費(Medical Reimbursement)、通勤手当(Conveyance Allowance)

は固定額を用います。これら固定率と固定額を全社員へ一律適用させることになります。それ以外の手当を採用

する場合はHRポリシーで明確に金額を定める必要があります。

 

来週はGross Salaryの構成と所得税非課税額について触れたいと思います。

ではごきげんよう。

 

 

東京コンサルティングファーム

中村 匠吾

 

 

※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報を基に、細心の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても情報提供者及び弊社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Private Limitedは、一切の責任を負うことはありませんので、ご了承ください。

 

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