
皆さん、こんにちは!
東京コンサルティンググループバングラデシュ拠点の谷之口大輝です!
いつもブログをお読みいただきありがとうございます。
さて、今回は「税務コンプライアンスの一部オンライン化」についてお話していこうと思います。
【税務コンプライアンスの一部オンライン化】
バングラデシュでは納税頻度が毎月となっており、また納付書を作成して紙だしして提出するというアナログな方法が用いられていました。
さらに提出先が複数の機関にまたがるため1種類の納税に対して3枚同じ用紙を印刷し管理する必要がありました。
毎月納税しなければならないものは以下の2つです。
- TDS (源泉税:Tax Deduction at Source)
- VAT (付加価値税:Value Added Tax)
上述の納付書の作成に関し、一部オンライン化が導入されました。
【今後の納付書(A-Challan)の発行までの流れ】
※Challan(チャラン)とは、ベンガル語で納付書・請求書を意味します。
1.税務署(NBR: National Board of Revenue) のウェブサイトにて、納税金額などの情報を入力します。
2.1の内容を反映させたPayment Slip(支払用紙)をオンライン上で作成し印刷します。A4用紙に印刷します。
上下半分に切れるようになっており、それぞれ納税者と受取人の控えとなります。
3.2のPayment Slipと、インターネットバンキングでの支払い記録(もしくは、現金及び小切手)を Sonali Bank(政府指定の銀行)へ持ち込みます。
4.Sonali BankよりPayment Slipを半分に切ったもの(支払い証明控え)を受け取ります。
5.現金の場合には即日、小切手もしくはインターネットバンキングの場合には約2日後に納税証明書(A-Challan)が発行され、ウェブサイトより閲覧およびダウンロードが可能です。
A-ChallanにはQRコードが印字され、一つのデータで関係者全員が閲覧可能となり、ウェブ上で管理されています。
【主な変更点】
1.A-Challanが導入される前は、納付書を各社で作成・印刷し、その納付書に支払い完了の受領印を押印されることで納税完了とされていました。
以前は用紙を紛失すれば、納税した記録が無くなったとして再度納税を余儀なくされるということがありましたがウェブサイト上でいつでもダウンロードできるため納税証明書(用紙)を紛失するという事が無くなります。
2.一つの納税に対して、税務署、銀行、自社保管用の3枚を印刷してSonali Bankへ持ち込み、すべてに支払い済みの押印をもらわなければなりませんでしたが、1枚に減りました。
3. 小切手で納税する場合には、政府が着金確認するまでに約2日かかるという理由で支払い日に納税証明書を受け取ることができませんでした。
そのため、①支払日と②納付書の受取日で、毎月合計2回Sonali Bankへ足を運ぶ必要がありました。
納付書を用紙で受け取ることが無くなったため、Sonali Bankへ行く回数が最大1回となりました。
バングラデシュ政府はSmart Bangladeshというスローガンを掲げIT化に力を入れているため、今後も様々なものが電子化されることが予想されます。
今までは納税方法として小切手か現金が用いられていましたが、インターネットバンキングの普及が進んだことでインターネットバンキングでの納税も少しずつ開始されています。
今後は、インターネットバンキングで支払った税金と納税証明書の発行システムがリンクしオンラインで全て管理される仕組み(一度もSonali Bankへ足を運ばない仕組み)へと移行していくことが期待されています。
以上。
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谷之口 大輝(たにのくち たいき)
E-mail:jp_bangladesh_cs@tokyoconsultinggroup.com
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