インドにおける株主総会の議長について

法務

[ 株主総会の議長]
株主総会の議長は、定款もしくは総会に出席した株主の「挙手人数」による多数決で選任されます。日本では、定款に定めがあればそれに従い、なければ株主総会において選任されると解されています。インドにおいても、定款で別段の定めがない限り、議長の選任は挙手人数による多数決が原則とされています。日本の会社法と異なり、インドの議長にはキャスティングボートが与えられているのが特徴的です。したがって、採決で可否同数の場合には議長が最終決定権を有することになります。以上のように、インドの議長には日本のそれよりも強い権限がありますので、日系の進出企業でインド資本との合弁会社を設立する場合などは、「議長が誰であるのか」にも注意が必要となり、合弁契約などで議長は日本側から選任するという規程を設け、附属定款にその旨の記載を行うなどの対策を講じる必要があります。

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