インド自動車企業のリコールとSpecial Valuation Branch (SVB)について 前編

税務

皆さん、こんにちは。
インド及びインド周辺国統括の小谷野勝幸です。

7月下旬、インド市場にて売上拡大を狙っている米自動車大手にとって
打撃となる事件が起こりました。それは、ジェネラル・モーターズ(以下、
GM)のリコール問題です。

GMによると小型バン「シボレー・タベーラ」が対処となり、11万4千台
以上をリコールするとの発表がありました。この原因は、同車の排出基準及び
仕様基準の是正を行うためとなり、インドにおける最大規模リコールの1つと
なりました。

しかしながら、インドにおいて2013年7月上旬に起こったフォードのSUV
「エコポート」のリコールをはじめ、2012年から大手自動車メーカーによる
自主回収が相次ぎ問題となっておりリコール自体は珍しくありません。

インドでは、いわゆる「安かろう、悪かろう」精神が未だ人々の中で蔓延しており、
一消費者として自動車企業からよりリーズナブルでかつ良質な車を多く提供して頂き
インド人消費者の価値観を強くゆすって頂きたいと思います。

そうすることによって、自動車会社と提携を結んでいる下請けや製造メーカー企業の
経営もより潤沢になることが期待できるからです。現在自動車関連部品や部品の製造を
する機械設備等は、インド国外から輸入する日系企業が多く存在しています。

日系企業の中でも、インド国外の関連会社から部品や機械を輸入しインド国内企業へ
販売する商流は一般的であり、この場合現地では2種類の商流があります。

①国外関連会社からインド国内の顧客へ直接製品を輸出販売する場合。
この場合、インド子会社はインド国内企業への営業及び仲立ちを行い、親会社から
コミッション収入を認識します。比較的、営業先確保の困難さから赤字企業の割合が
多い傾向にあります。

②国外関連会社からインド子会社が直接輸入し、国内企業へ販売する場合。

現地では、最近①のコミッション取引から②の輸入販売取引へ移行するケースが、
多くみられ、2012年頃から弊社にも取引形態の移行における税務スキーム構築の
依頼が増えています。

その理由とSpecial Valuation Branchについては、「インド自動車企業のリコールと
Special Valuation Branch (SVB)について 後編」で紹介します。

少しでも、インド進出における取引スキームの構築や関連者間取引について
ご質問やご不明点などありましたら、下記までご連絡頂ければと思います。

※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報を基に、細心の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても情報提供者及び当社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Private Limited, Tokyo Consulting Firm Human Resources Private Limited)は、一切の責任を負うことはありませんので、ご了承くださいませ。

以上

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