皆さま、こんにちは。
バンガロール支店マネージャーの松波優大です。
今回は、最近いただきましたお問合せより、「インド個人所得税 通常の居住者が期中に本帰国する場合」について、解説致します。
Q:
3年以上インドで駐在しておりましたが、今回コロナの影響もあり、本社より期中8月末日本帰国することが決定されました。
この場合の帰任以降の日本給与の取り扱いについて、概要を教えてください。
A:
もし9月末に日本へ本帰国する場合ですが、まず、以下、いずれか一方でも該当する場合は、インドにおける居住者となります。
①課税年度(4月から翌年3月)において182日以上インドに滞在
②課税年度において60日以上インドに滞在し、かつ過去4年間において365日以上滞在
8月末に本帰国することとなり、たとえ①には該当せずとも、②に該当した場合、インドにおける居住者となります。
2年以上駐在員として勤務していたケース等はこちらに該当することとなり、インドにおける居住者となります。
その次に、以下要件を確認し、居住者のうち、「通常の居住者」なのか、「非通常の居住者」か、判断することになります。
③過去10年間の間に2年間以上、居住者(「通常の居住者」もしくは「非通常の居住者」)
④過去7年間の間にインドに滞在していた日数が730日以上
③及び④、両方該当する場合は、「通常の居住者」となりますが、今回のケースですと、「通常の居住者」に該当する可能性もあるかと存じますが、その場合、全世界所得がインドにおける課税対象となりますので、駐在員期間が終了する8月末以降の日本給与についても、インドにおける課税対象となります。
非通常の居住者となった場合は、8月末以降分の日本給与については、課税対象になりません。
また、「通常の居住者」となった場合は、9月以降分の日本給与もインドにおける課税対象となり、もちろん日本においても課税対象になりますため、二重課税が発生いたしますが、その場合は、インドにおいて、外国税額控除を適用し、日本側で納税された日本給与に関わる所得税は控除することとなります。
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株式会社東京コンサルティングファーム バンガロール支店マネージャー
松波 優大(まつなみ ゆうだい)
Tokyo Consulting Firm Private Limited
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TEL: +91 73492 17057 / E-MAIL: Matsunami.yudai@tokyoconsultinggroup.com
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