皆さん、こんにちは。
チェンナイ駐在員の中村です。
先週はM&Aにおける初期交渉フェーズまで見てきました。今週は最終交渉フェーズに触れたいと思います。
では早速・・・
LOI締結後、デューデリジェンスを行い、最終条件の作成を行いますが、このデューデリジェンスを行う際の一
般的なチェックリストを下記したいと思います。
株主構成・・・インドでは同族会社の株主構成が複雑な場合が多い。また、小数株主であっても実質的に不釣
り合いな影響力を有する場合がある。
異常な取引先の有無・・・関連会社との間で市場価格とは異なる価格で取引されている実態はないか
コーポレート・ガバナンス・・・特定の経営者に過度の権力が集中している場合に注意が必要。中小規模の会社
は内部統制が弱いため、財務状況に関する会社情報は信頼性に欠けることがある。
内部統制システム・・・根拠のない将来の業績予測をしていないか。過去のコストデータを利用できる環境にあ
るか。IT環境不整備によって情報収集の質とスピードに問題はないか
収益・・・現状の収益が持続可能なものか確認する。法定コンプライアンス(年金など)が未払いになっていな
いか。通常考えにくい単発の大きな収入や支出が無いか。特定の仕入れ先や顧客に依存しており、取引交渉力に
問題がないか。
資産・負債及び運転資金の管理・・・破損している資産や稼働していない資産が存在していないか。記帳されて
いない支出がないか。通常、対象会社の営む事業においてどの程度の運転資金が必要か。無形固定資産の価格算
定や重大な簿外債務、偶発債務が無いか。
税金面・・・買収対象会社において現在享受しているタックス・ベネフィットを買収後も継続できるか。違法な
租税回避行為をしていないか。
対象先の略歴・・・事業や株主構成を正確に理解する。創業者や経営陣のバックグランドやレピュテーションの
調査
本日は以上です。
東京コンサルティングファーム
中村 匠吾
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