【インドにおける新労働法施行予定による影響分析 ―労使関係法と閾値の増加―】

労務

皆さま、こんにちは。東京コンサルティングファーム、デリー拠点でございます。

 

今回は、インドにおける新労働法施行予定による影響分析ということで、

賞与支払いに関する変更点や退職・解雇する従業員に対する賃金の支払いを中心にお話いたします。

 

こちらは弊社Wiki Investmentの第12章の労務にリンクしており、

現在、従来の労働法と併記する形で更新中です。

 

新労働法は、①2019年賃金法(Code on Wages)、②2020年労使関係法(Industrial Relation Code)、③2020年社会保障法(Social Security Code)、④2020年労働安全衛生法(Occupational Safety, Health and Working Conditions Code)で構成されております。

 

次に、②2020年労使関係法(Industrial Relation Code)です。

 

2020年労使関係法は、現法の、1926年労働組合法(The Trade Unions Act, 1926)、1946年インド産業雇用(就業規則)法(The Industrial Employment (Standing Orders) Act, 1946)、1947 年労働争議法(The Industrial Dispute Act, 1947)の3法が1つに集約されたものです。

 

ここからは、2020年労使関係法における特徴になります。

 

【従業員数が300人未満の企業は政府の事前承認なしで、レイオフや人員整理、企業閉鎖を行うことが可能/Retrenchment process relatively made easy as the employers doesn’t need prior permission of the government where there are less than 300 employees】

 

新労働法では、従業員数が300人未満の企業は政府の事前承認なしで、

レイオフや人員整理、企業閉鎖を行うことが可能になっていきます。

 

以前は従業員数が100人未満の企業でしたが、

今回の改正により従業員数が300人未満の企業が政府の事前承認なしで、

レイオフや人員整理、企業閉鎖を行うことが可能になります。

 

1946年産業雇用(就業規則)法の適用範囲も

100人以上から300人以上の従業員を雇用している企業へと増加されました。

 

レイオフ等の人員整理実施に関する政府への事前承認が必要となる閾値が引き上げられたことから、

企業にとって人員整理実施が簡易化されたことになります。

 

【就業規則作成義務に関する閾値の引き上げ/ Threshold for applicability of Standing Orders increased】

 

これまでは100人以上の従業員・労働者がいる企業は、就業規則の作成義務がありました。

今後は対象人数の閾値が増加し、300人以上の従業員・労働者がいる企業に対して、就業規則の作成義務が課せられます。

 

こちらもレイオフなどと同じように1946年産業雇用(就業規則)法の適用範囲が

100人以上から300人以上の従業員を雇用している企業へと増加されました。

 

この作成に関してですが、中央政府のモデル規程に基づく就業規則の作成は

新労働法の施行開始日から6か月以内に行わなければなりません。

 

次回からは、労働組合への交渉についてお話いたします。

 

弊社では、今回の新労働法施行予定に伴い、

給与構成のレビューや分析サービスも開始いたします。

 

そして引き続きwithコロナ・afterコロナの視点から、

将来のリスクも見据えた各種レターのドラフトやレターのレビューを行っております。

 

就業規則の無料レビューや、賃貸契約書・仕入先との契約書、顧客とのサービスコントラクトといった

各種契約書の作成や見直しのサポートにも力を入れております。

 

少しでも、ご懸念点などがございましたら、

お気軽にお問い合わせください。

 

(2021年5月1日時点)

 

より詳しい内容については、以下、wiki Investmentよりご覧いただけます!

 

<Wiki-Investment - 『海外投資の赤本シリーズ』待望のデータベース化 ->

海外進出の対応国数30か国、ビジネスサポート企業数550社以上!

インドをはじめ、新興国を中心に海外ビジネス情報(会計、税務、労務、基礎知識、設立、M&Aなど)をまとめた

データベース!

 

インドのビジネス基礎情報に加え、最新の法改正やアップデートについて、逐一更新しております!

以下、URLより24時間無料登録も可能ですので、ぜひご覧ください!

 

ぜひご覧ください!

 

https://wiki-investment.jp/


こちらの記事に関する質問、その他お問い合わせはこちらから!

問い合わせフォーム


~▶YouTuberになりました!~

弊社YouTubeチャンネル『久野康成の毎日が有給休暇!!』を開設いたしました!

「久野康成の毎日が有給休暇!!」では、代表の久野が作った365の金言を
『久野語録』として日めくりカレンダーにまとめ、内容を毎日解説していきます。

チャンネル名にある通り、「毎日が有給休暇」になるような生き方のツボとコツを発信しておりますので
ぜひ一度ご覧頂ければと思います!

また、代表の久野が執筆した
『国際ビジネス・海外赴任で成功するための賢者からの三つの教え 今始まる、あなたのヒーロー』
の解説を、執筆者自らが行っている「賢者からの3つの教え」シリーズもぜひご覧ください!


Tokyo Consulting Firm Private Limited
東京コンサルティングファーム・バンガロール支社
古川泰加(ふるかわやすか)

 

※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報を基に、細心の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても情報提供者及び弊社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Private Limited, Tokyo Consulting Firm Human Resources Private Limited)は、一切の責任を負うことはありませんので、ご了承ください。

関連記事

ページ上部へ戻る