皆さま、こんにちは。インド大好きバンガロール支店マネージャーの坂本です。
今週は、GST導入後の販売価格の設定についてお話します。
先日、インドの新聞では、India Inc will need to share tax gains with consumerという記事が出ていました。
つまり、旧制度ではクレジットとして認められていなかったインプット税の税務上のメリットを販売価格で調整する事によって、最終消費者へ還元するという内容のものです。
例えば、商社の場合、これまでの制度では、ファーストステージディーラーとして登録をしない限り、追加関税と特別追加関税のクレジット利用は出来ず、企業にとってのコストとなっていました。
そのため、当該関税分を上乗せして価格設定がなされ、顧客に請求を行っていました。しかし、GST導入以後は、これらがクレジットとして利用できるようになるため、商社は、トータルで16.5%の税負担が軽減されます。
また、これまで監査人への報酬に係るサービス税について、クレジット利用することが出来なかったのが、GST導入後はクレジットとして利用する事ができます。
これらによって企業が享受するメリットを企業の利益とするのは、不当利益だとされ、販売価格で調整することによって消費者に還元することを呼び掛けています。
これに従わない場合、企業の登録を解除するなど、厳しい罰則が課されることになります。
しかし、制度の悪用などの可能性は否めず、果たしてどこまでが実務的に実現可能かについては、今後の動向が気になるところです。
弊社では、会計・税務、人事労務、行政の対応まで幅広くサポートを行っております。
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東京コンサルティングファーム
坂本 佳代
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