皆さん、こんにちは!
東京コンサルティンググループカンボジア拠点の谷坂 映歩です!
いつもブログをお読みいただきありがとうございます。
さて、今回は「カンボジアの年金制度」についてお話していこうと思います。
【カンボジアの年金制度】
国家社会保障基金(The National Social Security Fund: NSSF)は、カンボジアの従業員に対して保険提供が行われるようにするため、設立されました。当初は健康保険のみでしたが、現在では年金も提供されるようになりました。今後もさらに、Sub-Decrees や Prakasが明確化されていくと見ております。
NSSFの登録
1人以上の労働者を雇用するすべての雇用主は、NSSFへの登録が義務付けられています。NSSFへの登録手続きは、2022年7月5日に制定された労働法の規定に基づいて会社登録、従業員登録、拠出金納付の形式と手続きに関するPrakas No 168/22に規定されています。
雇用主は活動開始後30日以内に登録する必要があり、新規従業員の登録に関しても雇用開始後3日以内に雇用主が登録しなければなりません。
NSSFに登録せず、拠出金を支払わなかった場合は、基本日給の30倍の罰金が科せられることになります。2022年11月25日付の基本日給に関する省庁間Prakas No. 326の施行により、基本日給は20.00米ドルに引き上げられました。したがって 登録がなく、保険料を支払わなかった場合、最高で約600米ドルの罰金を支払う事となります。
*この罰金は、労働者の数に応じて算出されます。
年金制度の拠出
一般的に、拠出は雇用主が毎月行うことになります。
雇用開始から5年間は、従業員の賃金の4%に設定されており、配分は以下の通りです;
– 2%を雇用主が負担
– 2%を従業員が負担
拠出は、NSSFの事務所にて直接拠出する方法以外に、the Advanced Bank of Asia(ABA)のような提携銀行を通じて直接拠出することも可能です。
従業員の年金受給権
従業員は、老齢年金、老齢手当、障害年金のいずれかを受給する権利があります。
また、遺族年金は、上記の年金を受給していた者の遺族が受け取ることができます。
外国人従業員
年金制度は、Sub-Decree第32号第3条に基づき、該当する外国人にも適用され、2つ以上の仕事を持つ者も例外ではありません。
そのため、外国人従業員も保険料を支払う義務があり、年金給付を受ける権利があります。
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谷坂 映歩
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