バングラデシュにおける給与の計算方法について

皆さん、こんにちは!
東京コンサルティンググループバングラデシュ拠点の谷之口大輝です!

いつもブログをお読みいただきありがとうございます。

さて、今回は「バングラデシュにおける給与の計算方法」についてお話していこうと思います。

 

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【①社員が欠勤した際の給与控除の計算方法】

社員が欠勤した際は、入社時に与えられる、病気休暇(Sick leave)や臨時休暇(Casual Leave)、もしくは勤続1年以上の社員であれば 有給休暇(Annual Leave)として扱うのが一般的ですが、それらを超えて欠勤する場合は、欠勤日数分の給与を控除することができます。

(労働法第126条) グロス給与とは、基本給(Basic Salary)とその他の手当を含めた、実際に労働者に支払われる金額を指します。

 

1日当たりの欠勤控除額計算方法は、以下の通りです。(労働規則第115条)

1日当たりの欠勤控除額=グロス給与÷30(日)

 

【注記】

当月日数が、29日もしくは31日の場合でも30(日)で計算します。

欠勤日数分の給与額を超える控除は、労働法上、認められていません。

 

 

【②残業手当(Overtime Allowance)の計算方法】

1日の労働時間は、8時間と定められていますが、労働法では、1日最大2時間の残業(合計10時間の労働)が認められています。
労働者に残業させる場合には、予め労働者に残業の許可を取った上で、残業手当(Overtime allowance)を支払うこととなっています。

 

1時間当たりの残業手当の計算方法は、下記の通りです。(労働規則第102条)

1か月分の基本給(Basic Salary)÷208(時間)×2=残業手当(1時間分)

 

【③月の途中入社、もしくは途中退社の場合の計算方法】

バングラデシュでは、給与期間の途中で入社もしくは退社するケースがあります。

給与額=1日当たりの給与額×労働日数(休日も含めた日数)

 

1日当たりの給与額の計算方法は、下記のとおりです。(労働規則第114条)

1日当たりの給与額=グロス給与÷当月日数

 

【注記】

バングラデシュでは、入社時に試用期間を設けるのが一般的です。試用期間中の給与が異なる場合は、試用期間中のグロス給与を基に計算することが可能です。

 

【④従業員退職時の退職金の計算方法】

バングラデシュでは、従業員が会社を退職する際に退職金を支払う必要があります。

退職金の計算は、2つのケースがあります。(労働法第2条10項)

 

(1)入社10年未満

勤続年数×30日分の基本給(Basic Salary)

(2)入社10年以上

勤続年数×45日分の基本給(Basic Salary)

 

【注記】

6か月以上勤務していた場合、四捨五入になります。

例えば、1年6か月の勤務の場合は、勤続年数2年として計算します。

退職金の支払いは、従業員が退職してから30日以内に支払わないといけません。(労働法第30条)

バングラデシュでは、従業員と給与についてトラブルになるケースが少なくありません。

労働法に則った労務管理を行い、給与管理の整備をすることをおすすめします。

 

 

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谷之口 大輝(たにのくち たいき)

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