
お世話になっております。
TCFタイの高橋です。
今週もタイの付加価値税(VAT)に関して、見ていきましょう。
今週は多くのタイで多くの日系企業が直面しているVATの未還付問題に関してみていきましょう。
■VATの還付
通常であれば納付税額が発生するので還付の問題は特に出てきませんが、「大量の設備投資等を行った場合」や「輸出企業に該当する場合」などはVATの還付が発生する可能性が高くなります。
つまりインプットVATがアウトプットVATを上回る(VATの過払いがある)場合に、VATの還付が発生することになるのです。
このような場合には還付申請を行うか、VATの繰越(将来のアウトプットVATとの相殺)を行うかを選択することが可能です。ちなみに還付の場合には申告月から3年以内に還付申請を行わなければなりませんが、繰越の場合には特に期間の制限は設けられていません。
VATの還付申請を行った場合には、必ず税務調査が行われます。
そしてこの税務調査はVATだけを対象にするのではなく、法人税などの他の項目も対象として確認されてしまい、新たな課税リスクを誘発します(還付申請額よりも税務調査による追徴税額が過大になることが多々あります)。そのために通常はVATのクレジットを選択することが多いです。
ただし、上記の「輸出企業に該当する場合」には経常的にVATの還付が発生するため(輸入時には「課税貨物の引取りに係るVAT」が課税され、輸出時には「0%課税取引」として免税扱いになるため)にクレジットは適用できず還付申請を行うこととなります。
余談ですが、輸出取引は非課税取引ではなく、「0%課税取引」に該当します。非課税取引に係る課税仕入は還付の対象にはなりませんが、「0%課税取引」に係る課税仕入は還付の対象となるのもポイントです。
もちろんVATの還付申請を行った場合の税務調査による追加課税リスクがありますが、輸出企業にとってそれ以上に問題となるのが「VAT未還付問題」です。
現状のVATの税率は7%(2018年9月までは7%で確定)であり、輸入金額の7%の過払いVATが還付されない問題がタイにおいては多く起こっています。
このような場合にはもちろん何かしらの原因があって還付がなされていないのですが、その原因が日本人責任者まで上がってこない場合も多くあります。
日ごろからしっかりとした記帳が行わえているか、タイ人だけに任せず、専門家などのレビューを四半期に一度や、半期に一度行うのが望ましいかと思います。
また弊社では、このような実務セミナをー2か月に一度無料で行っておりますので、
気になった方は是非一度お声がけ頂ければと思います。
以上、来週も引き続き、VATに関してみていきましょう。
高橋 周平