インドにおける合弁進出とその後の付き合い方 その1

皆さん、こんにちは。
インド及びインド周辺国統括の小谷野勝幸です。

インドでは、日系企業を含む多くの外資系企業は、市場進出の難しさから
独資では無く、国内外企業との合弁や買収での進出も珍しくありません。

そんな中で、今回はインド進出後における合弁企業との付き合い方や
その注意点に関して紹介していきます。

現地では、進出後に競合他社との合併となる場合もあります。
その理由は、もちろん様々ですが、共に持つインフラやノウハウを
分かちインドという広大な市場を確保するために合併を行います。

先日伺った大手販社もライバル同士との合併によりインドでの
販売網の強化を行いました。

しかし、社内の人間関係は一筋縄ではいかず、どちらか一方の
企業側の社員が肩身の狭い思いをしているという話も聞きました。

そういった背景もあり合弁後のインド企業との付き合い方を
下記3点に焦点をあてて紹介します。

経営:主導権について
会計:資産の過大評価及び負債の過少評価について
人事・労務:生産性管理と評価制度について

① 経営:主導権について
まずは、経営についてですが、仮に50%:50%の合弁においても
インド人経営者が主導権を持ち、どうしても日本人が管理できない
状況が多々見受けられます。

それは、相手側のホームグランドということもありますが、インド人の
強気な性格や担当する日本人の管理面の不徹底さ等を挙げられます。

インド人とのビジネス経験を持った方であれば共感できる部分も
多いと思います。インド人の方は、主張することが間違っていても
正しくないことでも声を大にして押し通す方が特にマネージャーや
シニアポジションでは見られます。

一方で日本人駐在員の方は、専門分野以外、特に経営管理や社員教育に
関して徹底的に行うことが苦手なようです。その背景として、駐在員の方は、
営業やエンジニアの方々が多く、10名以上のインド人の経営管理や社員教育の
経験が少ないためです。

これは、商社や輸入販社によく見られる傾向となります。それゆえ、
親会社において赴任予定者への適切な経営管理や社員教育についての講習や
実経験を共有することや事前に認識されるリスクに対して対策を行うことが
必須となります。

仮に弊社であれば、上記のような必要事項を赴任者や管理職に
対し成功事例を踏まえつつアドバイス等を行っています。

次回は、下記についてご紹介していきます。
 会計:資産の過大評価及び負債の過少評価について
 人事・労務:生産性管理と評価制度について

合弁やパートナーとの関係作りか経営体制の健全化について
ご質問や不明点について下記までご連絡頂ければと思います。

 

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