【インド進出・導入段階における労務整備 ESI法とは】

労務

 

皆さま、こんにちは。バンガロール支店マネージャーの松波優大です。

今回は、前回に引き続き、インドにおける社会保障制度をテーマにお話しいたします。

これまでのおさらいですが、インドにおける社会保障制度は、主に次の3つの法律から構成されております。

 

-従業員準備基金及び雑則法(Employees’ Provident Funds and Miscellaneous Provision Act、通称「EPF&MP法」)
-被雇用者国家保険法(Employees’ State Insurance Act、通称「ESI法」)
-被雇用者保障法(Employees’ Compensation Act、通称「EC法」)

今回、説明するのが、ESI法になります。

ESI法は、10名以上の従業員を雇用している工場、及び20名以上の従業員を雇用している店舗やホテル、レストラン等の事業体に適用され、月額賃金が21,000INR以下の被雇用者が対象となります。

 

また、一度、ESI法が適用された工場は、一度適用要件の従業員数を下回った場合も、
引き続き、ESI法が適用されることになります。

ESI法は、所得獲得能力の損失につながる病気や妊娠、就業中の傷害といった突発的な事故の補償を目的に、
本法令が適用される被雇用者の賃金の1%に相当する額が、従業員国家保険基金への積立として、
被雇用者の賃金から控除されることになります。

また、それと同時に、賃金の4%が会社負担として、賃金から控除されることなく、
従業員国家保険基金へ支払う必要があります。

 

上記、積立率は、2019年2月15日のインド雇用・労働省からの官報により提案され、
後にインド政府により承認されたものとなっております。

会社側は、拠出金額をProvident Fundの支払い同様、翌月15日までに支払う必要があります。

従業員の労務管理について、個別のご相談がありましたらお気兼ねなくお問い合わせください。

 

 

 

株式会社東京コンサルティングファーム バンガロール支店マネージャー
松波 優大(まつなみ ゆうだい)

 

 

 

 

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