インド進出成功―「寺よりトイレ」を貫け/目の前に利益よりも社会・長期的貢献のために

皆さん、こんにちは。
インド及びインド周辺国統括の小谷野勝幸です。

ある有権者は、言った。
ナレンドラ・モディ氏は、長期的視点を持ちインドをより良い社会へ
導こうとしている。

一か月にも渡ったインド下院選挙(定数545席)が5月16日に
開票され、野党第一党のインド人民党(BJP)が、過半数以上の
280席以上を獲得しています。

有権者数は、8億人以上でその投票率は、66%となっており数値通り
世界最大の民主主義が確立させています。その一方で前最大与党の
国民会議派は、過去最低の44席となっており汚職やばらまき、
景気鈍化(財政赤字・高いインフラ率)に加えラフル・ガンジーの
不十分なリーダーシップもその一因となっています。

政権交代は10年ぶりとなり、親日家でグジャラート州に外資を
呼び込みインフラ整備の推進を進め世評を獲得した経済改革派の
ナレンドラ・モディ氏に期待が集まっています。

モディ氏は、選挙運動中「寺よりトイレ」を貫けという表現を
数多く使っており、その理由としてインド文化独特の宗教的
イベントや製品に支出をする傾向があります。

そういった目の前の事象ではなく社会・長期的視点に立った支出を
する方針を打ち立てています。日本人にとっては、あまり関心は
高くありませんが8割以上がヒンドゥー教であり熱心な宗教家も
数多くいるインドでは、非常にセンセーショナルなスローガンとなります。

しかし、インドではトイレを有している国民より携帯電話を有している
国民の方が圧倒的に多くなり、トイレは前家庭の約50%にしか普及しておらず、
郊外に出るとただの穴しかない。モディ氏は、そういった衛生問題の
改善や関連する犯罪率の減少を目指し「寺よりトイレ」というスローガンを
繰り返し使っていました。

私達日本人にとっては、BJPが小売業の進出に前向きではないことが
懸念事項ではりますが、現在建築中であるデリー・ムンバイ間産業大動脈に
対しては同党より継続して支援を行うことが発表されており、今後は
組閣及び正式な方針発表に注視が必要となります。

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インド国 取締役
小谷野 勝幸

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