皆さんこんにちは。インド駐在員の中道です。今回のビジネスマナー講座は正しい決断のさせ方についてです。
以前時間の使い方について話しましたが、インド人は時間をあまり節約しません。ある企業様では遅刻に対して1分でも遅刻した場合、半休分減給を実施したとこと、一度自宅に戻るというような行動が見られたそうです。時間は節約しない割りにお金にならない時間にはシビアなのがインド人らしいと感じる瞬間でした。
厳しい規則をつくっても正しい理解がなければ何も意味を持たないものです。Time is moneyただ、Time is not moneyになった瞬間の行動はとても重要になります。
遅刻して減給処分となったり、同僚などに仕事を頼まれたりという時に彼らはどのような行動をとるでしょうか。ここで自己中心的な考えで行動させないしつけが重要になります。このしつけは今後リーダーにしようと思う人、すでにリーダーの役職についた人には必須なので、徹底的に教えたほうが良いでしょう。
頼まれるというのはある意味で選択権が自分にあります。しかしここで誤った決断を選択していては組織のリーダーにはふさわしくありません。リーダーは決断の連続です。良質な決断ができるかで良質な組織ができるかも違ってきます。
一番大事なのは全体最適を考えることです。ここでは空間軸の広さと時間軸の長さがものをいいます。
空間軸は自分、家族、会社内、顧客、社会など自分から一番近い立場から社会のような包括的な部分までを指します。この空間軸を広く考えることができれば全体最適の決断をすることが容易にできるでしょう。
もうひとつ大事なことは時間軸です。その瞬間だけでなく、1週間、1ヶ月、1年、10年後の遠い未来までを考えることができるか。
その瞬間の自分のことを考えることは誰でもできますが、10年後の社会のことまで考えられる人はいません。ただどんな小さな決断もその2つの軸を意識すればよい決断ができていくことをリーダー候補には伝え、決断のトレーニングをさせなければなりません。