インドでビジネスマナー講座 その14

 皆さんこんにちは。グルガオンオフィスの中道です。
前回のビジネスマナーはインド人同士の人間関係についてお話ししました。今回は仕事の割り振りについてお伝えします。

皆様が毎日行っている仕事をふるという行為。インド人に仕事を振るのはこんなに大変なのかと思うことはありませんか。弊社では仕事で求められるのはスピードとクオリティだと必ず伝え、仕事の目安時間とクオリティの確認を行っています。どんな小さな仕事にも「責任」を持たせること。これはインド人のほとんどがこれまで親にも先生にも求められなかった要素です。
極論を言えば対顧客の仕事で納期が間に合わなければそれはお金を払う価値すらないと言う仕事もあるかもしれません。社内の仕事でもそれは同じなのです。
まず仕事を与えた時のポイントはその仕事の目的理解と納期の発表をします。仕事の流れも人によっては考えてあげましょう。説明語は納期までの行動計画の確認です。インド人は自分のペースで今日の仕事の範囲はここまでという勝手な認識を持つため、仕事の内容や目的の理解と納期までの行動計画をその場で発表させます。おそらく自信満々にアバウトな計画が返ってくるので、現実的かどうかを吟味しながらその場で軌道修正しましょう。そして仕事の全体を細分化しそれぞれの目安時間までを決めて、何時と何時に報告連絡をするということと、困ったら相談することを約束させましょう。ここでのポイントは日本人がいつまでにやりなさいという指示だけでなく、自分たちでここまでやるつもりという行動計画を発表させるということです。
最初は何でも相談してきます。しかしながら相談してくることをあまり怒らないことです。まず情報を共有しようという心掛けを褒め、相談する内容はこうであるべきというかたちで自分で考えさせることも伝えます。相談時に頭ごなしに怒ると情報共有自体をストップされてしまい、あとあと軌道修正が難しくなります。子供と同じように、しつけていきます。
最終報告をあげて帰ることを仕事の一つに設ける。あとあと「やっていなかった」ことが発覚するこれがインド人トラブル最大のコミュニケーションエラーと言えるでしょう。それを防ぐためにTO DO リストを活用します。以前もご紹介したかもしれませんがTO DO リストは 1マスの空白、TO DO内容、そのTO DOの納期、本人の目標目安時間、チェック欄、進捗状況の記載という構成です。1マスは何に使うかというと優先順位をつけさせます。思いついた仕事の順番で仕事をされては困りますので、仕事を全部洗いだし、そこから優先順位をつけて今日の時間の使い方をこちらも把握します。
さらにTO DO リストは自分の仕事をやりやすくする役目だけでなく報告ツールであると認識させます。終わったらチェック欄にチェックのみ。終わっていなければチェックをせず進捗の中に終わっていない箇所、理由を書きだし、それを報告して承認がおりるまで帰れない。
目安時間にはこまめな確認をしましょう。連絡しないと怒られる。むこうから電話やメールが来るというようなタイムプレッシャーを与えるのです。そしてある程度の役職や勤続年数になったら厳しくなりましょう。ミスややり直しが生じた時、明日で良いという考えではなくあくまでも今日にこだわること。もちろん彼らの体力や様々な問題で今日中が難しいかもしれませんがそこであっさり帰してはいけません。終わるまでとことんはとても大切です。やりきった最終結論でしょうがない明日の朝までに等妥協点を伝えてあげます。ミスがあってもなにもおとがめなく就業時間後直ぐ帰れるのは新人時代までです。
もちろん、いままでそのようなことを実施していなかった企業ではかなり反発があるかもしれませんが、管理職や経験年数のある社員だからこその仕事の厳しさだと伝え、それを全うさせましょう。時間管理ごとのスケジュール表、TO DO リストなど工夫を凝らせばインド人管理も楽になるものです。

以上

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