合弁や買収後の難しさ

 皆さんこんにちは。インド駐在員の中道です。

 合弁や買収を行えば、すでに人事制度がある分、頭を悩ませる必要は少なくなります。しかしながら、買収や合弁後にインド人人事に口を出したくても、「インドではこうだから」「今までこうしてきたから」と言われてしまうことがよくあります。

 ゼロからのスタートならばいろいろと教えながらかえることができます。しかしながら合弁や買収を行った後の場合、すでにその企業に定着している可能性が高く、すでに慣れ親しんだ制度だし、変えたくないという反応がほとんどです。

 しかしながら、インドで日本のブランドとしての価値を市場に広めるために買収や合弁を行っても、制度が変わらなければ昔の組織のままです。合弁や買収前にはインドで誇示したい日本の親会社の○○イズムをしっかり定め、それを守らせることもまた大切です。

管理部門で働く人にとっては合弁や買収は大きな節目を感じる機会になります。しかしながら、一営業、一製造にとっては会社の名前が変わったくらいでしか意識はありません。しかしその意識のまま仕事をしてもらっては製造のクオリティも営業の成績も今までの周りと同じようになってしまいます。

 合弁や買収はひとつの重要な節目です。その時に時間やお金、パワーをかけてでも今までの人事からの変革を行わなければ、人も経営も変わることはないでしょう。日本の親会社、歴史、製品についてもっと多くのものを学んでもらい、新しい組織作りへの協力を促さなければなりません。合弁や買収した日を記念日として日本企業のブランドを知る機会に利用したり、一部の幹部は日本での研修を行ったりするのもよいでしょう。いずれにしても何か節目を感じてもらう必要があります。そしてそのタイミングであるべき社員像の明確化、評価の変化に関する解説をし、今までのやり方だけでは足りない、どのような点を変えるべきかについて個々で考えながら仕事するように、こちらから働きかけなければなりません。そのためには合弁や買収前の幹部に人事変革への協力や同意を得る必要があります。こちらの説得もかなり骨が折れますが、日本の親会社や人事のコンサルティング会社と協力して彼らの説得も完了させましょう。

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