インド2輪車市場におけるホンダの躍進と英国競合会社のインド進出にみる 進出時期の選び方について

会計

皆さん、こんにちは。
インド及びインド周辺国統括の小谷野勝幸です。

先日Honda Motor and Scooters India Private Limited)が、インド国内の
競合会社にあたるBajaj Autoの7月売上を抜き、国内No2.となりました。
7月の売上台数は約287,000台にのぼり過去13年間のインド事業において
最大の売上台数を記録し、今後ますますインド国内販売だけではなく海外向け
輸出においてもシェアを広げています。

一方で、英国老舗モーターサイクル会社Triumph Motorcycles(以下、トライアンフ)が、
2013年11月にインド進出をすると発表があり、今後の販売戦略が
気になるところです。組み立て工場は、Haryana州Manesarを予定し、
海外からの部品を輸入調達し、組立及び製造をするとの事です。

現地社長には、先月HMSIに売上を超えられたBajaj Autoのインド人
販売部長を据え、低価格路線であるインド国内市場でトライアンフが
どのような進出戦略をもって市場参入していくか見物です。

加えて日系企業に関わらず、外資企業も積極的にインドへ進出していますが、
その中で設立時期についてよく相談されることがあります。

通常は、インド課税年度に合わせ4月から12月に設立を行うことを
お勧めします。なぜならば、4月から12月の期間内において設立を
行った場合は、法定監査や税務申告等、あくまで通常の年次業務の
対応で十分となるからです。

一方で、仮に1月から3月の期間内に設立をする場合は、会社法上及び
所得税法との兼ね合いから年次業務の時期や必要な申告が変わるので注意を
払う必要があります。例として3月決算のインド子会社が、2014年1から
3月の間に設立した場合における年次業務スケジュールを下記します。

①法定監査(会社法上での規定)
対象期間:2014年1月から2015年3月まで
法定期限:2015年9月30日
注意点:株主総会は、法定監査後1カ月以内もしくは9月30日より前に開催が必要。

② 税務監査(所得税法での規定)
対象期間:2014年1月から2014年3月まで
法定期限:2014年9月30日(移転価格対象の場合は、11月30日)
注意点:法定監査とは異なり、2014年4月から2015年3月についても再度監査が必要。

③ 移転価格監査(所得税法での規定)
対象期間:2014年1月から2014年3月まで
法定期限:2014年9月30日(移転価格対象の場合は、11月30日)
注意点:2014年4月から2015年3月についても再度監査が必要。

④ 法人税確定納付(所得税法での規定)
対象期間:2014年1月から2014年3月まで
法定期限:2014年9月30日(移転価格対象の場合は、11月30日)
注意点: 2014年4月から2015年3月についても再度納付が必要。

上記から判断できるように、所得税法に関わる年次業務は課税年度と同様の
期間内での対応が必要となります。

少しでも、インドへの進出についてご質問やご不明点などありましたら、
下記までご連絡頂ければと思います。

※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報を基に、細心の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても情報提供者及び当社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Private Limited, Tokyo Consulting Firm Human Resources Private Limited)は、一切の責任を負うことはありませんので、ご了承くださいませ。

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