ブラジルにおける利益配分制度と評価制度|ブラジル進出ブログ

労務

 

こんにちは。
東京コンサルティングファーム・ブラジルの田村彩紀です。
今週は、ブラジルにおける利益配分制度と評価制度について記載をいたします。

 

質問)
ブラジルでは、従業員に対する福利厚生費一種として、利益配分制度があると聞いたことがあります。この制度とは何か、内容を教えていただけますでしょうか。
また、自社で評価制度の導入を考えておりますが、この制度とうまく組み合わせることはできるのでしょうか。

 

回答)
お伝えいただきました通り、
ブラジルは、従業員に対して利益を配分する制度、
Programa de Participação nos Lucros e Resultados 、
通称PLRというのがございます。
この制度は、企業に課せられる義務ではございませんが、
利益が出た場合、従業員が所属する労働組合によっては、
最低支給金額が定められている場合がございます。
なお、“従業員への利益配分制度”という大枠でとらえると、
同じラテンアメリカのメキシコでは、性質は多少異なりますが、
PTU(la Participación de los Trabajadores en las Utilidades)
と呼ばれる制度が存在いたします。

 

では、このPLRを用いて、
評価制度と上手く組み合わせることは可能なのか、
ということにおいて、結論を先にお伝えすると、可能となります。
先の内容と重複いたしますが、従業員が属する労働組合によって、
最低支給金額が定められている場合はございますが、
最低支給金額以上を支給する際の金額については、
特定の金額や上限金額はないため、企業側で決めることは可能となります。
ただしその際に、支給金額を算出した根拠、
言い換えれば、基準を定める必要がございます。

それが、従業員一人一人を適切に評価する『評価制度』であると、
従業員の日々の仕事に対する姿勢や成果と
実際に利益分配の金額が結び付くことになります。

 

つまり、従業員の人にとって、

会社に与えたもの:仕事に対する姿勢や成果
会社から与えられたもの:給与

が対等になると、
より良い人材が貴社で長く働いてくれるのではないでしょうか。

もちろん、実際に評価制度を導入した場合、
制度構築や導入、運用といったステップを踏んでいく必要がありますし、
そして何よりも、従業員の方に評価制度を正しく理解してもらう、
というのはとても労力のいることとなります。

 

もし、「今自社で運用している評価制度がうまくいかないな」、
「インフレ率だけを考慮して給与の昇給率を決めていて、評価制度はなにもない」、
という企業様がおりましたら、
弊社にてサポートさせていただくことが可能となりますので、
下記のフォームよりお問い合わせいただけますと幸いでございます。

お読みくださりありがとうございます。

 

 

 

 

株式会社東京コンサルティングファーム・ブラジル拠点

田村彩紀

 

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