こんにちは。
今週はブラジルの会計の基礎についてお伝えいたします。
ブラジル特有の細かいルールというのはございますが、
今回は、例えば、
- 「日本語でいう試算表は、ポルトガル語では(ブラジルにおいては)何にあたるのだろうか。」
- 「正直、会計担担当から送られる会計データはいくつかあるが、最低限、何を見たらよいのだろうか。」
といった疑問に答えていきたいと思います。
まずは、日本語で言う財務諸表(損益計算書、貸借対照表の2つとここではいたします。)、試算表、総勘定元帳がポルトガル語、ブラジルの会計ではどれにあたるのか、お伝えいたします。
1、財務諸表
→ DEMONSTRAÇÕES FINANCEIRAS
なお、損益計算書については、別途、DRE: Demonstração do Resultado do Exercício という言い方をいたします。
2、試算表
→ BALANCETE
3、総勘定元帳
→ RAZÃO
ハゾン、と読みます。
そして、実際に会計データが送られてきた際に、何を見たらよいか。ということですが、会計における重要なポイントとしては、
<全体> → <部分>
の順で情報を把握していくことです。
特に、日々様々な仕事を抱えている中で、会計に関わる事項に時間をあたられないということであれば、この方法が効率よく会計データをみていくポイントにもなります。
先ほどお伝えした①から③ですが、原則チェックする会計データはこの3種類で問題ございません。
順番は、
1、財務諸表(貸借対照表、損益計算書の2表)DEMONSTRAÇÕES FINANCEIRAS
↓
2、試算表 BALANCETE
↓
3、総勘定元帳 RAZÃO
1→2 → 3 の順で情報が詳細になっていきます。
財務諸表というのはなじみがある方が多いかと思いますので、詳細な説明は今回省略いたしますが、総勘定元帳と試算表について簡単にお伝えすると、
- 総勘定元帳 → すべての取引を勘定科目ごとに記録していく帳簿
- 試算表 → 総勘定元帳で記載された全取引に関して、同じ勘定科目の取引1つの勘定にまとめて記載している表
となります。
ですので、財務諸表を見て、気になる勘定科目がありましたら、まずは、その部分の試算表を見ていきます。
そうすることで、前月からどのぐらい取引が増減したのかが見え、詳細をさらに見たいという場合は、総勘定元帳をみていく、という流れになります。
もう少し具体的にお伝えすると、貸借対照表の、買掛金、という勘定科目が前月と比べて大きく増えていたとします。
そこで、試算表の取引を見た際に、前月から買掛金を200回収できているものの、今月は800、買掛金が増えているとします。
そうなりますと、600、前月よりも増えているので、大きく増えているということの大枠の理由が分かります。
その後、ではどの(企業との)取引で、買掛金が増えたのか、減ったのか、という詳細を知るために、総勘定元帳を見ていきます。
これが会計データを見る上でのポイントとなります。
具体的なチェックの仕方については、別途お伝えさせていただきます。
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株式会社東京コンサルティングファーム・ブラジル拠点
田村彩紀
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