ブラジルにおける棚卸資産の評価損|ブラジル進出ブログ

税務

 

こんにちは。
東京コンサルティングファーム・ブラジルの田村彩紀です。
今週は、ブラジルにおける棚卸資産の評価損について記載をいたします。

 

質問)
弊社ブラジル法人の棚卸資産に対して、評価損を行おうとしておりますが、何か懸念事項はございますでしょうか。

 

回答)
はじめに、棚卸資産の評価損とはどういったものであるか、ということについて記載をさせていただきます。
国税庁のホームページによると、
「当該資産が著しく陳腐化したこと」とは、棚卸資産そのものには物質的な欠陥がないにもかかわらず経済的な環境の変化に伴ってその価値が著しく減少し、その価額が今後回復しないと認められる状態にあることをいうのであるから、例えば商品について次のような事実が生じた場合がこれに該当する。(昭55年直法2-8「三十一」、平17年課法2-14「九」により改正)

 

(1) いわゆる季節商品で売れ残ったものについて、今後通常の価額では販売することができないことが既往の実績その他の事情に照らして明らかであること。

(2) 当該商品と用途の面ではおおむね同様のものであるが、型式、性能、品質等が著しく異なる新製品が発売されたことにより、当該商品につき今後通常の方法により販売することができないようになったこと。
とされています。

つまりは、売れ残りや、破損、型崩れ、たなざらし、品質変化などを理由に、通常の価格では販売することができない場合に該当する資産の評価を下げることができるということになります。

 

では、ブラジルで棚卸資産の評価損を行う場合の留意点は何であるか、ということですが、
ブラジルでは、評価損をするか否か、またどのくらい価値を下げるのか、という判断は、専門家が行うことになっているという点です。
しかしながら、上記は法律に明記されている事項ではなく、実際にすべての企業が正しく専門家に視ていただいて判断をしているかというと、必ずしもそうではないというのが現状です。その理由は、ブラジルでは、ブラジル会計基準から国際会計基準へ移行中の段階であり、本事項は国際会計基準に従った場合のルールであるためとなるため、となります。

 

弊社では、会計・税務に関わる様々なご質問・疑問点等のサポートサービスを行っております。オピニオンレター等のご対応も行うことも可能となりますので、お気軽にご相談くださいませ。

以上、お読みくださりありがとうございます。

 

 

株式会社東京コンサルティングファーム・ブラジル拠点

田村彩紀

 

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