2020年のブラジルの最低賃金について

労務

こんにちは。

東京コンサルティングファーム・ブラジルの田村彩紀です。

今週は、2020年のブラジルの最低賃金について記載をいたします。

 

2019年12月31日、2020年の最低賃金(salário mínimo)が発表されました。

https://www.gov.br/planalto/pt-br/acompanhe-o-planalto/noticias/2019/12/bolsonaro-assina-mp-e-salario-minimo-sera-de-r-1.039

 

ブラジルの2020年の最低賃金は、1,039 BRLと初めて1,000 BRLを超え、前年比4.11%上昇いたしました。日本円に換算すると、約(約28,053円 [1BRL = 27 JPY] )となります。2012年以降の最低賃金の変動は以下となります。

 

2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020
最低賃金額 622 678 724 788 880 937 954 998 1,039
上昇率 9.00% 6.78% 8.84% 11.68% 6.48% 1.81% 4.61% 4.11%

 

その年の最低賃金を定める判断材料として、消費者物価指数(INPC: Índice Nacional de Preço ao Consumidor)というのがございます。

こちらの指標も併せて、先ほどの最低賃金の表を新たに記載いたします。

2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019
最低賃金額 622 678 724 788 880 937 954 998
上昇率 9.00% 6.78% 8.84% 11.68% 6.48% 1.81% 4.61%
INPC 6.1978 5.5627 6.2283 11.2762 6.5800 2.0669 3.4340 3.22231

※1: 2019年の消費者物価指数(INPC)は、2019年1月から11月までのものとなります。https://www.portalbrasil.net/inpc.htm

 

該当年を基準とした場合、その前年の消費者物価指数が、該当年の最低賃金の上昇率に影響するということになります。例えば、2016年の最低賃金の上昇率は、11.68%となっておりますが、これは、前年である、2015年の消費者物価指数、11.2762が影響しているということになります。

 

前置きが長くなってしまいましたが、最低賃金をどのように従業員の給与に考慮するかという点ですが、金額そのものではなく、上昇率を考慮して、従業員の昇給の率を定める会社が多いと考えられます。

ただし、ブラジルでは、一度設定した給与を下げることはできない会社で昇給を考える際は慎重に行う必要がございます。また、所属する組合に応じて、昇給する金額が定められていることもあるため、確認が必要となります。3月ごろに、地域別・業種別の最低賃金が州で発表されますので、ご興味のある方は、改めてご確認いただけると幸いです。

 

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お読みくださりありがとうございます。

ご参考にしていただければ幸いです。

 

株式会社東京コンサルティングファーム・ブラジル拠点
田村彩紀

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