ブラジル就業規則(HRポリシー)の要点③

こんにちは。 東京コンサルティングファーム ブラジル駐在員の金内です。

今週はブラジル労務について記載いたします。

 

前回に引き続き、就業規則、HRポリシーについて記載します。

今回は、倫理規定と行動規範(CÓDIGO DE ÉTICA E CONDUTA PROFISSIONAL /  CODE OF ETHICS AND PROFESSIONAL CONDUCT)です。

倫理規定と行動規範において、会社の経営理念、ミッション、ビジョンを明確に提示します。これは会社の根幹的な部分であり、「当社の社員は何のために働くのか」、「会社を通して何を実現しようとしているのか」を共有する最も重要な項目です。

倫理規定と行動規範を海外子会社において共有することは、日本企業および本社にとって最も重要な課題の一つであり、ハードルが高いものであると言えます。Google社のように理念を反映した強烈なブランドイメージがあり、それを理解し体現できる人間が集まった会社は、世界中でもほんの一握りであるのが実情です。まずは会社の理念を体現できる駐在員を赴任させ、地道に教育し浸透させていくのが定石でしょう。

 

倫理規定と行動規範では、まず、「会社の価値を維持するために必要な行動等について定める」とし、それぞれ理念、ミッション、ビジョンを明記していくのが一般的です。これは、海外子会社の所在する国を問わず、本社が使用しているものを、一字一句そのまま使用するのが良いでしょう。長い社歴の中で洗練され、会社が最も大切とするものが詰め込まれたものであるからです。

営利組織として事業を行う以上は、会社の存続が最重要課題であり、そのためには利益を追求する必要がありますが、その中でも、なぜ会社を存続させる必要があるのか、なぜ利益を出す必要があるのか、そして、数ある会社の中でなぜ当社働くのか、ということを見失わないためにも、倫理規定、行動規範において常に共有する必要があるでしょう。

 

 

以上

 

 

 

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