デット・エクイティ・スワップについて

東京コンサルティングファーム タイ事務所の長澤です。
今週はデット・エクイティ・スワップについてです。

Q.
当社はタイに子会社がありますが、子会社の財務状況が悪くこのままいくと債務超過になる恐れがあります。すでに日本の親会社からタイ法人への貸付を行っていますが、債務超過を防ぐために、デット・エクイティ・スワップを行い、貸付金を子会社の資本としたいと考えています。
タイではデット・エクイティ・スワップは可能なのでしょうか。

A.
デット・エクイティ・スワップは、文字通りデット(負債)をエクイティ(資本)にスワップ(振替)することですが、タイではデット・エクイティ・スワップは禁止されています。これは民商法典第1119条に規定があります。

―――(以下民商法典より抜粋)
第1119条 各株式は全額、金残によって払込まなければならない。ただし、第1108条(5)、または、第1221条によって割当てられる株式を除く。
②株主は株式払込みについて、会社の負債と相殺することはできない。
―――
従って、債務超過を回避するということであれば、為替や手数料の問題などが絡んできますが、先に増資を行い、増資による現金を元に債務の返済を行う、という手順を経る必要がありますので留意ください。

以上
東京コンサルティングファーム
長澤 直毅

 

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2019-10-23

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