こんにちは、Tokyo Consulting Firm Philippine Cebu Branchの近石 侑基です。
これまでフィリピンで事業を行ってきて、過去の税務コンプライアンスに不安のある会社の清算手続きを行う前や、会社のオペレーションがしばらく発生しない場合に会社を休眠状態にすることが実務上行われます。
今回のブログでは、会社の休眠プロセスとそのメリットに関してご説明いたします。
休眠化のプロセスは下記の通りとなります。
・地方自治体におけるバランガイ・クリアランス、事業許可書のキャンセル手続き(LGU)
・CORに記載されている税目のうち、不要なものの削除(BIR)
・各種社会保険機関への通知(SSS, Philhealthなど)
上記、休眠化には以下4つ程メリットが考えられます。
・3年間会社を休眠させて税務コンプライアンスをその間きちんと遵守しておくことで、会社の精算時に必要な過去3年分の税務調査においてペナルティを受けるリスクを減らせること
・バランガイ・クリアランス、事業許可証の年次更新が不要になること
・税務コンプライアンスが軽減されること
・社会保険機関に関する月次のコンプライアンスが不要になること
また、休眠状態の会社のオペレーションを再開する場合には、上記プロセスとは逆の手続きを行う必要がございます。
・地方自治体におけるバランガイ・クリアランス、事業許可証の再登録手続き
・CORに記載されている税目のうち、オペレーションに必要なものの追加手続き
・各種社会保険機関への通知、従業員の登録
会社の清算手続きには時間を要します。また、今後のフィリピンの経済環境がますますよくなることも考えられます。その場合、会社の精算ではなく、会社の休眠化を一つの案としてご検討されてみてはいかがでしょうか。
今週もどうぞよろしくお願い致します。
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