こんにちは、TCFインド・バンガロール駐在員の岩城です。
日頃、お客様から寄せられる質問等につきまして、Q&A方式で回答させていただいております。
Q.インドで資金調達を考えています。どの様な方法がありますか?
A.インドにおける資金調達方法は以下の通りです。
①増資(新株の発行)
②現地借入
③親子ローン
④クロスボーダーローン
①インド子会社の資金調達方法としては、増資(新株の発行)が最も一般的です。理由としては、金利負担、為替リスク、使途制限が無く、現地法人側には特にデメリットが無い事が大きな要因です。又、授権資本金額(資本金の上限額)の範囲内であれば、取締役会決議で増資が可能です。※授権資本金の枠を超える増資については株主総会決議が必要となります。
②現地仮入れについては、増資の場合同様、為替リスク・使途制限はありませんが、金利負担が大きくなります。9月にインドレポ金利は6.57%まで引き下げられましたが、実際の借入金利は更に高くなります。顧客の信用度に応じて信用スプレッドが上乗せされ、また借入年限によっても変わってきますので、かなりの金利負担が発生します。
③親子ローン
④クロスボーダーローン(海外(インド外)の金融機関からの借入)
親子ローンやクロスボーダーローンの場合、インドの国外から外貨を持ち込み、現地の通貨に変換するというスキームを取ります。この方法はECB(External Commercial Borrowing)と呼ばれ、借入期間・資金使途・金利などにおいて様々な規制が課せられています。特に使い道が新規の設備資金に限定されており、運転資金に使用する事が出来ないという使途制限の為、実務上は使い勝手が悪いといえます。
それぞれの方法にメリット・デメリットがありますので、資金調達の目的をしっかりと把握し、戦略的に捉え、最適な方法をバランス良く選択する事が重要です。
ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
東京コンサルティングファーム
インド・バンガロール支店
マネージャー
岩城 有香
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