Noticeへの対応について

法務

みなさん、どうもこんにちは。増田です。

今週は、初めてインドでメトロに乗りました。月曜日~土曜日はずっと車移動で、最近はクライアント訪問が続き車での移動時間が長く、さすがに乗り物酔いがきつくなってきた頃でしたので、ものすごく新鮮な感じがしました(電車の切符がコイン(電子)で、駅や電車の中などは日本とそんなに変わりはありませんでした)。

さて、今週は会社にとってあまりイメージの良くない“Notice”について書いてみたいと思います。Noticeというのは、直訳すると案内、通知、予告、注意……など、色々な意味をもっていますが、自社にNoticeと書かれた書類が来た場合には、注意する必要があります。

インドでは、会社(特に外資系)に対して厳しいコンプライアンスが求められる中で、毎年、数千万以上のNoticeが発行されているといいます。
通常、Noticeは会社側に回答又は出頭を求める文書となっており、会社側はNoticeに記載されている回答期日までに何かしらの返答を行わなければいけません。

注意しなければいけないのが、このNoticeを軽く見てしまい、対応について後回しにしてしまい、その後、思いもよらない大きなペナルティを課されるケースです。

よくあるケースが、過去にコンプライアンス上提出すべき書類を遅延又は提出していないような場合に、RBIなどからNoticeが会社に届くケースです。提出すべき書類を遅延した場合には、かなりの確率でNoticeが会社に届きますが、通常それ自体はRBI側がまず遅延の理由が知りたい、といった内容であり、会社側がそのNoticeに対して真摯に対応・回答をすることにより、特にペナルティなども課されず問題が無いケースがほとんどです。

しかし、それを回答期日までに回答せず放置してしまい、再度のRBIからの督促(2回目は、会社への電話連絡など)にも対応しない場合、RBIより「悪質な法令違反」と指摘をされ、通常よりも重いペナルティ(インドでは「悪質」とみなされた場合、通常のペナルティの最高3倍、というケースが多いです)を課す、と言われてしまうことがあります。

実際には、RBI側と協議を行うことにより、ペナルティ等の軽減を図ることは可能(中には、賄賂を要求されるケースもあるとのことですが……)ですが、インドの法律上、コンプライアンス違反のペナルティは厳しく金額等が設定がされているため、通常のローカル企業よりも厳しいコンプライアンスが求めらる外資系企業については、コンプライアンス上要求されている諸手続きにつき、遅延・提出もれなどが起こらないよう、しっかりと管理を行っていく必要があります。

今まで私も日本で実務に携わってきて、たいていこのような場合は法務局、税務署などから電話連絡が来て、だいたいはその場で話をして解決をしてしまう、というケースが多かったのですが……(中には、税務署などに訪問してそこで話をつける、という事もありますが)。

もし、Noticeが会社に届いてしまった場合には、まずNoticeの記載内容をチェックし、その上で当局側の指示通りに真摯に対応していく、という事がとにかく重要で、折衝(当局側と話をする)の際は弁護士、CAなどしかるべき人間を立てて行う、というのが正しい対応になります。

↓クリックにご協力お願い致します↓

人気ブログランキングへ

関連記事

ページ上部へ戻る