インド人社員への動機づけ

労務

こんにちは。Gurgaon事務所の仁井(にい)いずみです。

最近のDelhiはだいぶ涼しくなり、大変過ごしやすくなりました。日中は30度ほど、まだクーラーをつけることはありますが、使用頻度はだいぶ減りました。この時期は蚊が発生しやすい時期でもあります。夏は暑すぎて出てきませんが、その前後の4月と10月は蚊がよく出ます。最近日本大使館から、デング熱注意のお知らせがきました。日本人の方も発症しているとのことです。予防策は蚊に刺されないこと。これしかないようなので、注意が必要です。当社の社員はフマキラーのおすだけべープを愛用しています。

さて、マルチスズキの暴動からしばらく経ちましたが、マルチスズキでは予防策として、契約社員から正社員への切り替え、大幅な給与アップを打ち出しました。ヒュンダイでも同様に昇給45%アップを決め、深夜手当や危険手当といった新手当の支給を発表しています。

インド人社員に会社とコミットさせ、高いモチベーションで業務に取り組ませるための手段として「昇給」がありますが、インド人はお金のためだけに働いているわけではありません。インド人は仕事にやりがいをもち会社から認められることでモチベーション高く仕事を行います。また仲間や職場の人など身近な人も家族のように考えています。

仕事にやりがいを持たせるために、自分に何が求められているのか、や今後どういうステップアップがあるのかを明確にしておく必要があります。それは職務分掌やそこから細分化される評価基準の浸透で行うことが可能です。会社から認められるという点では、年に1度「ベスト社員章」制度を設ける、その際にプレゼントを贈呈する、誕生日を全員で祝う、長い勤続年数の社員を全員で祝う、といった「認める」制度が喜ばれます。あるインド人HRマネジャーから、インド人が喜ぶプレゼントは高額より大きなもの、と聞いたことがあります。

全員の仲間意識を高める意味で、たとえば社員が死亡した際に、全員で少額の資金を出し合い、会社もある程度負担し、集めた資金をその家族へあげる、という制度もあります。全員であげることに意味があります。

昇給は簡単なことですが、効果はあまり長続きしません。昇給時はモチベーションが上がっても、そのうちその金額にも慣れてしまうからです。業績が悪化したり社員のパフォーマンスが良くないために昇給率が低かった時、簡単に不満が出てきます。

会社の求める社員基準、その後のステップアップを明確にすること、社員が高いモチベーションを維持し続けるような工夫をすることが大事です。

また、それらの社内ルールをPolicyとして残し開示することも重要です。インドでは就業規則にあたるものをHR Policyとしており、単に就業ルールや解雇についてだけではなく、社員に関するルールは全てHR Policyにまとめます。

あるべき社員像は会社の理念をベースに、手段はインドの慣習に従って行うことが必要です。

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