~グルガオンの名称変更について~

Tokyo Consulting Firm Private Limited
デリー統括マネージャー
中村 匠吾(なかむら しょうご)
TEL: +91 9599458263 / E-MAIL: nakamura.shogo@tokyoconsultinggroup.com

皆さん、こんにちは。
デリー本社の中村でございます。
今週はQ&A方式をちょっと脱線して、グルガオンの名称変更について執筆したいと思います。

ニューデリー近郊で国内外企業が集積するハリヤナ州内の都市グルガオンの名称が、今年の4月12日を以て「グルグラム」に変更されました。そもそも旧名称のグルガオンという名前を聞いてもピンとこない人も多いかもしれませんね。しかし日系企業は300 社以上進出していますし、その集積度はインド最大であります。首都ニューデリーの地価高騰を受けて本拠地をお隣のグルグラムに置く日系企業も多いですね。日本人駐在員も多く住み、近代的な外観や派手な広告看板が目を引くショッピングモールが複数あります。また、工業建設用の広い土地があるため、今後も製造業を中心に日系企業の進出が増えるとみられ、文字通り新興都市ですね。

さて話は都市名に戻りますが、1990年代からインド各地で、イギリス植民地時代につけられた名前を、もとの現地の言語による名前に戻す動きが盛んになりました。1995年改称のムンバイ(旧ボンベイ)や、1996年のチェンナイ(旧マドラス)、2001年のコルカタ(旧カルカッタ)、そして記憶に新しいのは、2014年11月1日に他のカルナータカ州の都市と合わせて「ベンガルール」への改名が認可されたバンガロールですね(新名称そのものは2006年11月1日に発効されましたが、インド内務省からの許可が遅れていたようです)。

今回のグルグラムの名称変更に関しても、多くの企業や商店がグルガオンという旧名称を使用しているので、それをすべて変更するとなると混乱が生じるのでは?という懸念の声が上がっていました。個人的にはグルガオンと記載された名刺を大量に刷った矢先の出来事だったので、都市名変更の事実を素直に受け止められませんが・・・

 ところで、もともとグルガオンという名前はヒンディー語で「グル」(教師、導師)の「ガオン」(村)という意味らしいですね。「ガオン」も「グラム」も「村」という意味には変わりないのですが、言葉の「格」が違うとのことです(「グラム」のが上等)。これらの名称は、古代インドの叙事詩「マハーバーラタ」に由来するとのことで、少し掘り下げて調べてみるのも面白いかもしれませんね。そして名前がアップグレードされたグルグラムにはより一層の発展をみせて欲しいところです。

今回は以上となります。最後まで読んで頂きましてありがとうございました。

 

東京コンサルティングファーム
中村 匠吾

 

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