インド人社員の給与構成について- LTA(Leave Travel Allowance)

皆様 こんにちは

インドムンバイ駐在員の谷川です。今年のムンバイは寒いです。日本から持ってきた厚手のパーカーが必要になるとは。。さて、本日もお客様から寄せられた様々なご質問にお答えします。

 

Q: 弊社インドの現地社員2名の給与構成をどのようにすべきか考えております。その中で”LTA”をどのように設定すべきかが分かりません。宜しくアドバイス願います。

 

A: LTAは1か月分の基本給を年間の金額とします。

例えば、年間の基本給(Basic Salary)を1,000,000ルピーと設定した場合、LTAは1,000,000÷12=83,333(※小数点以下省略)ルピーを年間で設定する事になります。(月額では6, 944ルピー)

これは、所得税の計算の際に非課税にできる上限金額です。

ただし、LTAには注意点が多々あります。1点目は、その上限内でも控除できるのは実際に旅行で使用した金額のみなんです。つまり、年間のLTAを83,333と設定していても、実際に旅行で使用した金額が70,000ルピーだった場合、非課税にできるのはこの70,000ルピーのみ、ということです。

また、LTAは4年に2回の頻度でのみ、非課税とすることができます。この4年のブロックは政府により定められており、現在は2018年~2021年の間に2回使用することができます。ちなみに、前回の4年ブロック(2014~2017年)の間に使用しなかったLTA控除があれば、今回の4年ブロックで使用することも可能です。

では、実際にLTAとして認められる「旅行」とはどんな定義が定められているのでしょうか?LTAは国内旅行のみ適用とされ、海外旅行は適用外です。また、ホテル費用などは含まれず、あくまで移動にかかる費用です。

非課税にできる金額の範囲は以下の通りです。

No 渡航状況 非課税にできる金額の範囲
1 公共の交通手段(電車やバスなど)で行けない場所 最短距離でAC付きのファーストクラスの電車で行く場合と同等の金額
2 電車は通っていないが、他の公共交通手段で行ける場所 最短距離で、ファーストクラスまたはデラックスクラスに限られた金額
3 電車で行ける場所 飛行機以外の全ての交通手段で使用した金額で、最短距離のAC付きファーストクラスに限られた金額
4 飛行機で行く場所 最短距離で、エコノミークラスに限られた金額

今週は以上となります。

最後までお読み頂きありがとうございました。

Tokyo Consulting Firm Private Limited
東京コンサルティングファーム・ムンバイ駐在員
谷川 千裕(たにがわ ちひろ)

 

 

 

 

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