~2013年新会社法に準拠した自主清算の手続き~

会計

皆さま、こんにちは。

バンガロール支店マネージャーの坂本です。

今週も、前回に引き続き会社撤退に関するテーマでご紹介したいと思います。

簡便な閉鎖手続方法である会社登記抹消(ストライク・オフ)を適用できない企業については、通常の自主清算の手続きに沿って撤退の申請を行う必要があります。自主清算を行う場合、株主総会を開催の上、議決権を持つ株主の過半数が総会に出席し、かつ、その議決権の3分の2以上の賛成が必要となります。また、会社法法廷(National Company Law Tribunal、以下 NCLT)に対する清算の申し立ては、公式清算人(Official Liquidator)を通じて行わなければなりません。

公式清算人とは、インド勅許会計士や会社秘書役と同様に公式清算人(Official Liquidator)と呼ばれる国家資格を有する者を指します。この国家資格は、10年以上の実務経験があるインド勅許会計士、もしくは、会社秘書役が受験資格を有し、試験に合格した者が公式清算人として資格を付与されます。また、公式清算人は、複数の企業の閉鎖を同時に兼務することができず、一社の案件が完了して一定期間が経過しないと、次の案件を担当することができないなどの制約があります。インドでは、公式清算人の数に限りがあることと、上記理由により高額案件からどんどん埋まっていく傾向があり、費用も非常に高額になっているのが現状です。

最終的に閉鎖申請が認められるかの判断については、会社法法廷(NCLT)にて審理されることになります。

また、撤退を決定した企業は、速やかに各種税務コードの登録を解除してください。コードの登録解除を行った後、過年度の税務当局対応が未了の年度については、各デパートメントからノーティスが発行されるため、これを全て完了していただき、各政府機関・税務当局から発行されたNOC(No Objection Certificate)をもって閉鎖申請を進めていく必要があります。

手続きにかかる期間や費用は、会社の規模やデパートメントからの求めの内容によっても異なる可能性があるため、個別のご相談等ございましたら、お気軽にお問合せ下さい。

今週は、以上です。

Tokyo Consulting Firm Private Limited

Tokyo Consulting Firm Human Resources Private Limited

バンガロール支店マネージャー

坂本 佳代(さかもと かよ)

TEL: +91 91484 32351 / E-MAIL: sakamoto.kayo@tokyoconsultinggroup.com

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