インドの労働法⑪EMPLOYMENT EXCHANGES (COMPULSORY NOTIFICATION OF VACANCIES) ACT, 1959

労務

こんにちは。Gurgaon事務所の仁井(にい)いずみです。
Delhiはついに春も終わり夏に入ろうとしています。毎日気温が上昇しています。ここから1か月間は蚊のピークなのでDelhi、Gurgaonへお越しの際には蚊取をご持参されることをお勧めします。

さて今回はEMPLOYMENT EXCHANGES (COMPULSORY NOTIFICATION OF VACANCIES) ACT, 1959(雇用交換(求人情報公開の義務化)法)です。求人情報を公開することを義務付けており、すべての企業(社員25名以上)において採用を行う前に労働市場にその求人情報を開示しなければならない、という内容になっています。採用面接の15日前までには求人を公開すること、や採用試験後15日以内に結果を通知するようになどとされており、違反の場合のペナルティーもあります。

ご察しのとおりあまり現実的な法律とはいえません。より効率的に雇用が促進するように、また労働者がキャリアアップできる方向で改正が進んでいます。‘Employment Guidance and Promotion Centre’(就職指導及び推進センター)としてスタートし、雇用者の登録や職業紹介のほかに、職業訓練やキャリアカウンセリングを行っています。

近年ではウェブサイトの利用など工夫が見られますが、インターネットを使える層は高い教育を受けている人が多く、主な対象である貧困層には有効的であるとは言い難い実情もあります。また職業マッチングの際に、現在の給与と同給与の求人を示してしまうなどのミスマッチも起きています。

就職指導及び推進センターに求められる役割として、キャリアカウンセリング、労働者に応じた研修・訓練、雇用マッチが挙げられるでしょう。インドは貧困の格差が大きく、大多数は貧困層であるため、ここへのキャリアアップと雇用拡大はインドの発展に貢献するものと思います。

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