お世話になっております。
東京コンサルティンググファームの藤森です。
本日はインドにおける「エンゲージメント」についてのお話です。
企業が持続的に成長していく際に、現在「エンゲージメント」という概念が注目を集めています。
エンゲージメントとは、「“企業や事業の方向性”を物差しとして、社員が自分の仕事をどう思っているのか」の現況を測るための概念。具体的には、次の3つの要素で構成されています。
① 企業の方向性に対する理解
(会社や組織の目指す方向を理解し、それが正しいと信じている)
② 帰属意識
(会社や組織に対して帰属意識や誇り・愛着の気持ちを持っている)
③ 行動意欲
(会社や組織の成功のため、求められる以上のことを進んでやろうとする意欲がある)
従業員それぞれが、企業の戦略や目標を理解し、組織に誇り・愛着を持ち、すすんで戦略・目標に向かって自らの力を発揮しようと貢献意欲のある状態を、エンゲージメントが高いと言えます。
エンゲージメントに関するIBMグループの国際調査(2012)によると、
従業員のエンゲージメントが最も高いのがインドであり、日本は28ヵ国中最下位でした。
これまで仕事に意欲的だと認識されていた日本人ですが、エンゲージメントが最下位であることが分かりました。エンゲージメントの低さは、日本企業の収益力や労働生産性が低い一因だとされています。
一方人材の流動性が高いインドでは、論理的であることを好み昇給や自身のキャリアアップへの関心が強い人が多いため、昇給や昇進が納得性のあるものである必要性が高いです。また家族主義であるインドでは会社が従業員の家族をサポートする福利厚生を充実させ、従業員も会社にコミットするという形で信頼関係が構築されやすいです。社内においても家族のような人間関係を持てることは好まれ、社内イベントや従業員へのメッセージカード等の施策も有効と言われます。
階層主義で組織のリーダーシップが強く働く傾向があり、上司への信頼や従業員の役割の明確化は従業員が意欲的に働く上で重視される点です。
従業員のエンゲージメントの向上は、日本国内において企業が成長するために注力するべき取り組みです。
他国と比較してエンゲージメントに敏感なインドで人材のマネジメントを進めるならば、尚更取り組む必要性があると言えるでしょう。
弊社では、人事評価制度の導入及び運用のサポートを行っております。
人件費の管理や評価制度についてご関心がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
東京コンサルティングファーム
藤森聡子
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<参考文献>
IBM Corporation “The many contexts of employee engagement”
file:///C:/Users/userpc310/Downloads/The_Many_contexts_of_Employee_Engagement.pdf
明日のチーム総研「業績を高めるエンゲージメント向上の取組み」
https://inouz.jp/times/wp-content/themes/inouztimes/pdf/ashita-team_3.pdf