皆さん、こんにちは。
今週も皆様から寄せられたご質問についてお答えしていきます。
では早速・・・
Q:
現行のFirst Stage DealerやRegistered Importerスキームで取引を行うと、輸入(仕入)価格が顧客に開示されることになりますが、GST導入後はこれらのスキームが不要になると聞きました。
仮に不要になる場合は、仕入価格や輸入価格が顧客に開示されることは無くなるのでしょうか。
A:
おっしゃる通り、Registered Importerや First Stage Dealerを登録している商社が、
顧客に商品を販売する際には、輸入価格が知られることになっておりました。
(※顧客は輸入(仕入)時に支払われたインボイス上の税額から逆算することで、商社の輸入(仕入)価格を 把握することができたため、利幅も筒抜けの状態でした)
GSTの導入後は、Registered Importerや First Stage Dealerに登録して輸入(仕入)価格を開示しなくとも、
売上時に発生するGSTが、申告のタイミングで相殺控除されることになります。
そのため、見積書やインボイスに仕入れ原価を記載する必要はなく、売価とそれに対応するGSTのみを記載することになります。
補足情報になりますが、GSTの月次申告の際に、サプライヤーの仮払GST額と貴社の仮受GST額が一致しない場合や、貴社が申告を行わない場合はGSTの相殺控除が認められず、控除されなかった税額はそのままサプライヤーのコストとなります。
逆の場合も然りで、貴社の仮払GST額と顧客の仮受GST額が一致しなければ貴社のコストとなります。これを防ぐために、契約書に相殺控除に関する文言を追記するなどの対応が有効だと思われます。
弊社でもGST公認トレーナーによる導入サポートを行っておりますので、お困りの際にはお問合せ頂ければと存じます。
本日は以上です。
東京コンサルティングファーム
中村 匠吾
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