インドは今「発展の真っただ中だ」と言われている。ただ、その認識だけでインドに行くと余りのギャップに落胆する人さえいる。
発展という言葉から、高層ビル街や便利化された生活を想像するからであろう。
お金を持っている中間層が増えたなんて本当だろうか。
街を歩いているのは、サリーを着たおばさんや、何日も同じ服を着ているであろう服を着た人が多く目につく。
道もガタガタで、周りは壊しているか建てているかわからない工事現場が目立つ。
ただ、インドには特徴がある。
お金持ちは皆車で移動し、街を歩くことはほとんどないのだ。
どうりで街を見ても見当たらないはずだ。
代わりに、金曜の夜、モールの入り口に立っているとビックリする。
20代前半と思われる女の子が、ミニスカートのワンピースやハイヒールを履いて、運転手付きの車から次々と降りてくる。
親子でショッピングをしたり、大きい音楽が鳴り響くクラブのようなレストランに、男性と一緒に入っていく…
その光景を見た時初めてインドの発展を実感したものである。
また、最近面白い話を聞いた。
今インドで、双眼鏡が売れているそうである。
何に使うのか。
もちろん、クリケット観戦やバートウォッチングにも使われるらしいが、
多くが「覗き」の目的とのこと。
それはいわゆる犯罪要素のある「覗き」ではなく、
隣近所が最近新しく何を購入したのか、近所の様子を双眼鏡で覗くらしいのである。
負けず嫌いで、常に新しいものを求めている。
それは一見、表には出ないインドの面白い一面である。
インド国民に1円ずつ売りあげれば12億円儲かってしまうインド。
ターゲッティングは様々だか、インドの色々な一面を知れば知る程、未だ商機があることは確かである。
（ムンバイ駐在員・鈴木理恵）
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