<インド>インド法人買収時のガバナンスリスク

税務

 

こんにちは、TCFインド ムンバイ駐在員の長坂です。

 

Q.

先日インドのローカル法人を買収した日系企業です。現地法人の買収時にはどのようなコンプライアンスリスクが考えられますか。

 

A.

このようなリスクは税金面に関するリスクや会社倫理に反するようなリスクも様々ありますが、現地法人買収における代表的なコンプライアンス問題についていくつか例を挙げさせていただきます。

 

<税金面での問題>

・過年度における申告過不足による追徴課税

・関税やVATなどにおいて、相殺可能なものを申告しない

・関税に多いですが、還付可能な金額を申請せずに失効

・対外国法人に対する輸出入時の租税条約不適用  等

 

<会社倫理での問題>

・当局等に対する多額の現金出費

・提携先や販売先の担当者への個人的キックバック

・年次コンプライアンス関連書類のバックデート作成

・支出費用の意図的なペンディング  等

 

上記はあくまでも一例となっており、企業ごとに抱えている問題点は異なります。親会社から内部監査チームを派遣しても、上記のような海外特有の問題点というものは発見が非常に難しいものと考えられます。

会社買収時などは、特に「どこから手をつけるべきか分からない」状態に陥りがちになります。一度、現状のコンプライアンス違反を把握するため、外部のコンサル等の内部監査によって、会社の健康診断を行なってはいかがでしょうか。

 

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