インドに住んでいなくとも、少しでもインドビジネスにかかわる方であれば、デリー・チェンナイ・バンガロール・ムンバイ・コルカタ・プネなど、ある程度インドの主要な都市名はだんだんと耳に馴染んできたのではないでしょうか。
そして今後、注目される地域として言われているのは、ムンバイがあるマハラシュトラ州の北部を境として位置する「グジャラート州」(西インドに位置)です。マルチスズキが新たな生産拠点としてこのグジャラート州に進出することが決まり、またジェトロもグジャラート州と日系企業向け工業団地への誘致協力の覚書を締結したとのニュースが昨年あった通り、これからの発展が大いに見込まれる地域です。
そんなグジャラート州のうち、アーメダバードという地域に先日訪問してきました。
ちょうど空港から降りると、日本人の団体50名ほどの方々と遭遇しました。投資環境視察ミッションで来られていた方々で、丁度私が同時刻にアーメダバードに降り立ったようでした。別便でも団体で来られたようなので、全部で100名以上の方がアーメダバードに視察に来られたようです。
ムンバイに比べれば人は少ないものの、主要道路に出れば多くの人・車・牛がごった返しており、十分アーメダバードも都市であると言えます。
今回私は、現地の会計事務所や弁護士事務所の方々を中心にお会いしたのですが、印象としては日系企業・日本人に対して非常に友好的な感情を持っているということが第一にあげられます。今年の年始にも日本の政治家の方々がこのグジャラート州を訪問されていたようですが、州政府首相のモディ氏が日本と友好的な関係を築いているため、グジャラートの住民も同じく友好的な感情を抱いているようです。また今回2日間で会った現地の方々の中だけでも、日本で働いた経験のある方が数名いらっしゃり、昔から日本とゆかりのある人が多いという印象でした。 ビジネス上でもウェットな関係を好むインド人ですので、日系企業が進出するにあったっても少しはやりやすい環境なのかもしれません。またインドの国民的自動車メーカーであるマルチスズキの工場設立に対しても、州内の経済活性化に繋がると非常に期待感を持っているようでした。マルチスズキの工場完成が2016年と言われておりますが、それを見越して多くの現地及び海外企業が動くことは確かです。
なかなかインドは耳で聞いた情報と来て見た情報とは乖離があると言われますが、今後も少しでも現地の情報をお伝えできればと思います。
ムンバイ事務所駐在員・鈴木理恵