~物品税の還付請求~

会計

皆さま、こんにちは。インド大好きバンガロール支店マネージャーの坂本です。
日頃お客様から寄せられるご質問につきまして、Q&A形式でお答えしていきたいと思います。

 

《質問内容》

製造拠点を有する当社は、創業以来約10億ルピーの設備投資を行っており、製品の販売においても利益が出ていない期間が続いており、物品税、追加関税、特別追加関税の仮払が現在1億ルピー程累積しております。

毎月、仮受との相殺を行っておりますが、仮払の金額があまりに大きいため、全額取り返すとなると5年以上かかる計算となります。

そのため、物品税、追加関税、特別追加関税の還付請求ができるのか教えてください。

また、仮払物品税の還付請求が認められる場合、時効についても教えてください。

 

《ご回答》

一定の要件に該当する場合を除き、相殺対象額を超えるクレジットの利用は認められず、したがって、還付請求を受けることは出来ません。通常、輸入時に支払う追加関税と特別追加関税、及び国内で支払う物品税はCENVATと呼ばれますが、クレジットとして相殺利用するためには、以下の要件を満たす必要があります。

 

「製品の製造を目的として購入した原材料や機械装置等に係る物品税であること」

 

したがって、仕入れ時に支払った物品税の全てがクレジットとして利用できる訳ではありませんので、注意が必要です。

また、売上に係る仮受物品税が仮払物品税より少ない場合、当該不足分の相殺控除は認められず、還付請求が認められるとすれば、製品の製造を目的として購入した機械装置等で製造した製品を輸出する場合に限られます。

輸出による免税売上に対してのみ、一定の還付請求を受けることができます。

 

二つ目の質問ですが、当該CENVATクレジットの利用期間について、貸借対照表に記録されて以降は時効はありません。

一方、会計上は、インボイスの日付から一年以内に帳簿に記載する必要があります。

したがって、消込が完了するまでは、貸借対照表上に資産として継続していく事になります。

 

さて、物品サービス税(GST)が導入されて以降の取り扱いは、どうなるでしょうか?

次週お話します。

 

弊社では、会計・税務、人事労務、行政の対応まで幅広くサポートを行っております。

個別のご相談等ございましたら、お気軽にお問合せ下さい。

 

東京コンサルティングファーム

坂本 佳代

 

 

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