キャピタルゲイン課税の延期と新たな優遇税制の導入

皆さん、こんにちは!
東京コンサルティンググループカンボジア拠点の谷坂 映歩です!

いつもブログをお読みいただきありがとうございます。

さて、今回は「キャピタルゲイン課税の延期と新たな優遇税制の導入」についてお話していこうと思います。

 

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【キャピタルゲイン課税の延期と新たな優遇税制の導入】

■キャピタルゲイン課税の延期継続 ;

不動産、ファイナンス・リース、投資資産、営業権、知的財産、外貨と定義される資本に対するキャピタル・ゲイン課税の実施は、2024年末までさらに延期されます。

■ACAR の罰則;

会計監査規制当局(ACAR)は、財務諸表提出(2022年導入)ができなかった非監査企業に対して罰則の適用方法を再考しています。ACARに対して2022年度の財務諸表の提出ができていない企業は、2024年2月末までに財務諸表を提出しなければなりません。さらに、ACARの罰則に関してより慎重になる必要があり、ACARも一般に対してより積極的にコンプライアンス要件の周知をしていくことが求められています。

■印紙税免除の延長;

$70,000未満のボレイ(集合住宅)内建物の所有権移転に対しては、2024年末までその印紙税の免除が継続されることとなりました。また、このような不動産の購入については、購入価格が$70,000を超える場合、$70,000を印紙税額から控除することができます。

■不動産税;

 所有者は、これまで登録されていなかった不動産を登録し、税金を納めなければなりませんが、不動産税に関する罰金及び金利については2024年6月末まで免除されます。

*すでに納付した税金には適用されません。

また、不動産税の申告を誤った場合、それに起因する税金と罰則金は、2023年末まで免除されることとなりました。

■未使用土地税の明確化;

政府は、2025年以降までにはこの税に関する更なる明確化を行う事、優遇措置の更なる実施を予定しています。最近の情報によると、カンボジア政府(RGC)は、5ヘクタール以上の未使用土地に対して更なる課税を検討しているとのことです。

■農業セクターへの優遇税制;

2019年に導入されたPrakas 252における、米、トウモロコシ、豆、コショウ、キャッサバ、カシューナッツ、ゴムを生産する農業企業への国内供給及び/または輸出向けて提供される付加価値税(VAT)、ミニマム税、源泉徴収税の優遇措置は、2025年末まで延長されることとなりました。これら優遇措置の対象として、竜眼フルーツ、マンゴー、水産養殖、畜産、パーム油製品(飼料用原料)を生産する農業企業も含まれるようになり、特定の条件を満たし、必要書類を税務総局(GDT)に提出する必要があります。

加えて、上記の農業企業は引き続き毎月の所得税及びその前払(PTOI)は2025年末まで免除されることとなります。

■適格投資プロジェクト(QIP)インセンティブ;

新投資法および施行小法令に基づき、QIPはミニマム税およびPTOIを免除されるために外部監査済み財務諸表の証拠を提出しなければなりません。

*初年度のQIPについては、優遇措置の対象となりますので、翌年6月までに外部監査済み財務諸表を作成する必要はありません。また、PTOI免除は、衣料品のロゴ、手袋、靴下、タオル、枕を生産するQIP企業に対して2025年末まで継続されることとなります。

■自主的情報開示優遇措置;

2022年のPrakas 217に基づき導入された自主的開示優遇措置は、2024年6月までで期限切れとされます。

■通関手数料の免除;

$1,000未満の輸出入貨物を対象とし、この基準額以下の貨物については通関手数料が減免されます。

■貨物申告の電子システム;

2024年1月1日より実施予定となっています。

■Visit Siem Reap 2024 観光振興イニシアティブ;

2023年10月から2024年4月1日まで、ホテル、ゲストハウス、旅行代理店に対する毎月の免税措置(付加価値税を除く)に加え、2023年度の所得税が免除されます。また、プノンペン、シアヌークビル、ケップ、カンポットの観光業に対する税務調査は、2020年から2022年まで対象外となりました。

 

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