皆様こんにちは、カンボジア駐在員の澤柳です。
さて、今回のテーマは「ノンカスタマー」です。
ドラッカーといえば「顧客の創造」です。「顧客の創造」を考えるとき、問わなければならない問いがある「ノンカスターは誰か」です。
顧客について考えるとき、「われわれの顧客は誰か」から、発想を展開していきます。しかし、「われわれの顧客は誰か」では、決して到達できない顧客がいます。「われわれの顧客は誰か」と同じくらい重要な問いであり、それは、ノンカスタマー（非顧客）に対する問いです。
その問いとは、「顧客にならない人は誰か」、「市場にいながら自社の製品を購入しない人たちは誰か」、「なぜ彼らは顧客になっていないのか」なのです。
このノンカスタマーに関する問いは、通常の市場調査では、顕在化されない人たちである。この人たちを探し出すことで、通常の業務からでは、見つけることのできないマーケティング上の重要な要素に到達することができるかもしれません。
ノンカスタマーを意識したとき、潜在顧客が顧客予備軍として浮上してくる。顧客とするためのターゲットが顕在化し、新たな戦略を導くことが可能となります。
ノンカスタマーについて考えるとき、さらに「彼らは、他社から何を購入しているか」、「それらの製品は顧客にとっていかなる価値があるか」、「いかな満足を与えているか」、「それらの満足は、わが社の製品やサービスから得られる満足と競合するか」、「それらの満足は、わが社の製品やサービスが提供できるか」、「わが社のほうがよりよいものを提供できるか」を問わなくてはなりません。これらの問い日は、日頃、考えることの少ない、わが社の満足と、他社の提供する満足の違いを教えてくれます。
これらの問いを定期的に問うことで、普段は気が付くこともない、わが社の事業に対し大きな影響を与える気づきを与えてくれるかもしれません。
澤柳 匠
