こんにちは。 東京コンサルティングファーム ブラジル駐在員の金内です。
今週はブラジル労務について記載いたします。
前回に引き続き、就業規則、HRポリシーについて記載します。
今回は、疾病休暇(ASSISTÊNCIA MÉDICA / MEDICAL ASSISTANCE)について書いていきます。
採用において、ブラジル人求職者は、企業の社会保険制度を重要視する傾向にあります。医療保険は、その中でも特に重要視される項目です。歯医者をカバーしている保険や、救急車や救急外来などがカバーされている保険を採用している企業は競争力が高く、同水準の給与を設定している企業に対して優位に採用活動を進めることが可能となります。
就業規則、HRポリシーにおいて、企業が整備している社会保険とその条件について明確に規定しておく必要があるでしょう。また、保険の対象範囲や条件だけでは無く、疾病休暇を取得する際のプロセスや、レポートラインを明確に規定し、また、その疾病休暇を給与計算チームや人事部と共有し、企業の保有する人事システムや給与計算システム等に正しく反映されるためのガイドラインを明記しておくのも有効かと思います。
ちなみに、ブラジルの医療は、国立病院で無料で受けられるものから、超一流の有名病院までピンきりです。昨年、リオデジャネイロ州では、州政府の財政難で病院が閉鎖される事態に陥るなど、継続して運営が出来ない州立病院が問題になりました。未だに労働法規定によって従業員の昼食を企業が保証されており、安心して従業員が働くためには、衣食住が保証されている環境が必要な国なのかもしれません。
以上
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