ダナンレポート②

 こんにちは。ベトナム駐在員の嶋です。 先週に引き続き、ダナンについて、ブログを書かせて頂きたいと思います。今回はダナンの投資環境について少しみていきたいと思います。

  ダナンの日系企業の進出状況としては、商工会の登録ベースで56社、実際は、70社ぐらいと言われています。

ダナンでは、外資の中で、日系企業が最も数が多く、ついで、韓国企業が40社ほどと言われています。また縫製業を除くと、ダナンの製造業のほとんど日系企業となります。

2006年のマブチモーターの進出を契機に日系企業の進出が増えており、他には、釣り具の大和精工、ヘッドフォンのフォスター電機などが進出済みです。2012年は、9社、2013年上半期は、3社の日系企業の進出があったと聞いています。

  日系製造業の多くが工業団地に入り、ダナン市内には、ダナン工業団地、ホアカイン工業団地、ホアカム工業団地、リエンチエウ工業団地、産業漁業トクアン工業団地があります。

 また、近年では、製造業のみならず、日系IT企業の進出も活発です。ダナンには二つのITハイテクパークがあり、多くの日系企業もそれらITパーク内にオフィスを構えています。

  下記にダナン進出の魅力及び課題を簡単にまとめました。

 【ダナンへの進出の魅力】

 ハノイ・ホーチミンと比べ、人件費が安く、人が集まり易い(ワーカーの人件費は、ハノイ・ホーチミンより、2,3割安い)。

 ②物価、駐在員の生活コストが安い(オフィス・アパートがハノイ・ホーチミンの半分ほど)

 街がコンパクトであり、空港、港、工業団地、居住区へのアクセスが容易であり、また渋滞もしない

 ハノイ・ホーチミンと比較し、行政手続きがクリーン・スピーディーで、賄賂もあまりない。

 日本語学習者が増えており、日本語人材の採用には困らない(ただし、ビジネスレベルの日本語人材は極めて少ない)。

 IT人材供給に余裕があり、給与もハノイ・ホーチミンよりかなり安い(ハノイ・ホーチミンはIT人材の確保が困難で給与水準がかなり高くなっています)。 

 【ダナンへの進出の課題】 

  製造業の場合、現地で部材調達が困難であり、労働集約的な産業でない限り、結果として、製造コストが割高になる

 輸出入が必要な業種は、船便が少なく、輸送コストが割高となり、かつ日数がかかる

(ハノイ・ホーチミン-日本の船便が1週間から10日であることに対し、ダナン-日本間は、2週間)。

 結果として、割高な部材調達・輸送コストにより、ハノイ・ホーチミンよりも製造コストが高くなることがある

   優秀な人材は、ハノイ・ホーチミンに行ってしまい、優秀な人材、マネージャー層の獲得が難しい。

   日本-ダナン間の直行便・日本人学校がなく、また、外国人向けの病院、娯楽なども少ない

 あくまで一般論となり、魅力・課題は各企業様、各業種によって、異なりますが、魅力と課題を十分に精査した上で進出を検討する必要があります。

日系企業も入居するダナンソフトウェアパーク(右側のビル)

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