いつもお世話になっております。東京コンサルティングファームの早川でございます。昨今、フィリピン等東南アジア人材を、技能実習生等のステータスで日本にある会社で働かせるという形態が注目されております。それにあたり、フィリピンにてフィリピン人材を募集し日本企業へ派遣する「送り出し機関」を設立される方が増えております。
送り出し機関としての法人設立や、フィリピン人を国外へ派遣させる場合、「フィリピン海外雇用庁(POEA)」というフィリピンの政府機関から許認可を受ける必要があります。これを一般的にPOEAライセンスと呼びます。このライセンス取得には様々な要件がありますが、今回はその一部をご紹介いたします。
まずメインの要件は、
・フィリピン資本75%:外資25%以下であること
・最低資本金500万ペソ
という点です。つまり日本人や日本法人だけでの設立はできず、フィリピンのパートナーが必要となります。
その他にも要件がございます。以下はその一部例です。
・資本金とは別にEscrow Deport(預託金)として100万ペソの用意が必要
(運転資金への使用不可)
・100平米以上のオフィス賃貸契約
・社長は4年以上、人材派遣会社や人事部門での経験がある人であること
また申請の際の必要書類として、取締役の方の過去2年間分の確定申告書類や無犯罪証明書(NBI Clearance)の発行が必要となります。このようにフィリピン人パートナーの方の協力が必要な上、日本側での手続きも必要となります。
各種書類のアポスティーユ認証(公証)だけでなく、フィリピン海外労務事務所(POLO)の許認可も必要となります。POEAライセンス企業を設立する際は、フィリピン側・日本側での強力なパートナーがカギとなります。
ご参考になれば幸いです。
東京コンサルティングファーム・マニラ拠点
早川 桃代
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