資本金に関する規制が撤廃⁉

会計

 

こんにちは!
東京コンサルティングファーム・マニラ支店の野島です。

2019年2月に新会社法が施行され、授権資本金に関する規制が撤廃されました。

前提として、フィリピンには3種類の資本がございます。

 

〜授権資本(AC: Authorized Capital)
授権資本とは、取締役会の権限で発行することができる限度額のことを言います。日本でいう発行可能株式総数にあたるものです。

 

〜引受資本(SC: Subscribed Capital)
引受資本とは、株式の引受契約が締結された資本の金額のことをいいます。

 

〜払込資本(PC: Paid up Capital)
払込資本とは、引受契約のうち実際に振り込まれた金額のことをいいます。日本では引受資本を全額振り込まなければ、有効にならないため引受資本と払込資本の金額は一致します。フィリピンでは一部の払込が完了していれば、有効になるため引受資本と払込資本の数字が異なることがあります。
一般的に財務諸表上の資本金の額は払込資本の金額になります。

 

2019年2月の会社法の改正前は
授権資本金額の25%以上株式を引き受け、かつ引受資本金の25%以上を払い込まなければなりませんでした。また、フィリピンの会社の最低資本金は5,000ペソとされていました。
新会社法によってこれらの規制が撤廃されました。しかし、実務上、全く払込資本金がないのはSECより指摘を受ける可能性がございます。最低資本金については他の法令によって最低資本金の規制がある場合がありますので、その点は注意が必要です。

 

今週は以上となります。
次週もお楽しみください!

弊社ではフィリピン進出から会計税務、労務まで全てに対応しておりますので、お気軽にお問い合わせください。

 

 

東京コンサルティングファーム フィリピン・マニラ拠点
野島洋孝

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